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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第17回

【鉄板&旬パーツ】電源ユニットのド定番Seasonicの「PRIME」を試してみた

2018年01月01日 10時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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Titanium認証の「PRIME」をテスト

格安から高級品までピンキリある電源ユニット。CPUやSSD、ビデオカードと異なり、価格差は体感できないが、PCの安定動作に大事なパーツだ

 体感できる形で価格の差は現れないが、PCの安定性に影響する大事な部分になる電源ユニット。コスパを重視するなら、【品質もコストも◎な鉄板の電源ユニット】で紹介した定番電源ユニットのひとつであるCooler Master「V Semi-Modular」シリーズが狙い目だが、鉄板としてほとんどのショップスタッフが最初に上げるSeasonic製品も気になるところ。

TSUKUMO eX.などで特価品に並ぶことも多い容量750Wモデルの「V750 Semi-Modular」。コスパ良く組むなら、狙い目だ

 そんなSeasonic製電源ユニットの最上位ラインアップとなる80PLUS Titanium認証を取得した「PRIME」シリーズの750Wモデル「SSR-750TD」を触る機会を得られたので、「V750 Semi-Modular」と同じ環境でテストしてみた。

「PRIME」シリーズの750Wモデル「SSR-750TD」。ほぼ完売状態だが、一部通販ショップでは、3万5000円台で販売

 今回試した「PRIME」シリーズは2016年10月に発売されたSeasonic初の80PLUS Titanium認証取得モデルだ。

 Seasonicの最新設計を採用しており、負荷に応じて変動する出力電圧の負荷レギュレーションにおいて、変動幅を0.5%という負荷制御の許容範囲内に収める「MTLR(Micro Tolerance Load Regulation)」や、高静粛性、低消費電力、長寿命をうたう135mmFDBファンなどを採用。12年間のロング保証を実現している。

 ただし、12月下旬に後継モデルとなる「PRIME Ultra」シリーズが登場。「MTLR」、135mmFDBファンなどの特徴や出力スペックは「PRIME」シリーズ(型番末尾“TD”)と同じだ。

新モデルとなる「PRIME Ultra」シリーズ。750Wモデルの「SSR-750TR」は4万3000円前後になっている

 80PLUS認証を行なっているEcova Plug Load Solutionsのウェブサイトで確認すると、型番末尾“TR”となる「PRIME Ultra」シリーズの「SSR-xx0TR」と、「PRIME」シリーズの「SSR-xx0TD」の認証日は同じ“2016年4月21日”になっている。

両モデルとも、80PLUS認証には同じタイミングで出されている

 この「PRIME Ultra」シリーズは、Seasonicのグローバルサイトにも載っており、間違いなく「PRIME」シリーズの後継に位置しているが、明確な違いはパワーテスターやロゴステッカーといった付属品だけかもしれない。

 すでに秋葉原では在庫が入れ替わっているので、旧型ならではの処分特価は期待薄だが、650Wモデル「SSR-650TD」は、2万6000円前後で若干残っているので狙い目かも。

負荷テストを実施して出力変動をチェック

 「V750 Semi-Modular」をテストした際と同じ、CPUにHaswell-Eの8コア/16スレッドの「Core i7-5960X」、ビデオカードにGeForce GTX 1080 Tiを使用したハイエンド環境に、「SSR-750TD」を接続。

 システム診断ツール「AIDA64」のストレステストや「3DMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を実行し、+12V、+5V、+3.3Vの出力を「AIDA64」を使ってモニタリングしている。

 出力変動のスクリーンショットは、波形の変動がわかりやすいように、負荷テスト停止後、若干放置した状態で取っている。

 なお、参考として負荷テストは、7年近く検証環境で使用しているSeasonic製「SS-750KM」(750W、80PLUS GOLD認証)でも行なっている。検証環境用なので毎日稼働させているわけではないが、7年間使っているため、Seasonicの品質をみるのに良いだろう。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-5960X」
(8コア/16スレッド、定格3.0GHz、最大3.5GHz、TDP 140W)
マザーボード ASUS「RAMPAGE V EXTREME」
(Intel X99 Express)
メモリー G.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」
(DDR4-3000MHz@2666MHz/8GB×4)
ビデオカード NVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti」
SSD SAMSUNG「950 PRO」(NVMe 512GB)
電源ユニット Seasonic「SSR-750TD」(750W、80PLUS Titanium)
Seasonic「SS-750KM」(750W、80PLUS GOLD)
OS Windows 10 PRO(64ビット)

 まずはOS起動後、なにもせずに20分程度放置したアイドル状態をチェックする。出力変動を表示する「AIDA64」の「Voltages」を見ると、波形は完全にフラットで、最小、最大、平均値を記録する「Statistics」でも変動幅は記録されていなかった。

20分程度、なにもせずにいたアイドル状態

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