このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第13回

8TB HDDが登場すれば64TBの外付けHDDに?

小さいが高性能な「Drobo Mini」を使ってみよう

2016年05月20日 11時00分更新

文● 飯岡真志 編集 ●金子/ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Drobo Miniの性能はどう?

 ストレージ装置は、速いに越したことはない。これは誰もが認めるとこだろう。ということで、Drobo Miniも転送速度を測定してみた。

 搭載するHDDは2~4台、HGST Travelstar 5K1000の1TBモデルで揃えてある。こちらのHDDは単独で測定すると、シーケンシャル読み出し/書き込みがだいたい110MB/sec台となる。また、キャッシュ用のmSATA接続SSDの有無も比較してみた。こちらにはTranscend MSA370の128GBモデルを使用した。Windows 10マシンとはUSB 3.0で接続し、CrystalDiskMark 4.0.3(64ビット版)で測定した。CrystalDiskMarkの設定はデフォルトのままとした。

 Droboの転送速度の数値はばらつきが大きいため、各条件でのチャンピオンデータ(最大値)を紹介する。

>
Drobo Miniの性能
seq-multirandom-multiseq-singlerandom-single
 ReadWriteReadWriteReadWriteReadWrite
d216590.191.7622.0458.08116.21.5031.898
d3156.1118.31.0931.94942.99175.11.5462.065
d4153.2129.31.1221.87438.58186.41.2181.808
d2-ssd164.589.194.9392.03854.31111.56.212.23
d3-ssd156.91085.1252.03757.46148.16.4582.191
d4-ssd154.8101.94.8061.70739144.56.3222.228

 HDDの台数の増減による傾向は特に見られなかったが、シングルスレッドでのシーケンシャル書き込みはHDD台数が2台と3台以上で大きな差が生じている。また、マルチスレッドでのシーケンシャル読み出しは160MB/sec台で頭打ちしているように見える。

 またキャッシュ用SSDの効果は、シーケンシャルアクセスに関してはほぼ影響がないが、ランダム・アクセスでの読み込みについては大きく改善した(ただし、絶対値は小さいが)。実際に、エクスプローラー上でファイルのコピーを行っている場合に、ファイルサイズの小さなファイルを多数読み出す場合にグラフの進み方に大きな差があるように感じた。小さいファイルを多数記録しておいて、頻繁に読み出すような用途では、キャッシュ用SSDを導入すべきだろう。

 Drobo Miniの転送性能は、同じDAS型の上位機種となるDrobo 5Dと比較すると多少見劣りするが、2.5インチHDDの採用による筐体小型化を実現している事、価格差の事を考えれば許容範囲と言えるだろう。絶対的な高性能を必要とする用途にはあまり向かないと思うが、一般的な使い方であれば、遅いと感じるようなことはないだろう。

結論:Drobo Miniは買い?

 2回にわたってDrobo Miniの紹介をしてきたわけだが、Drobo Miniはどんなユーザーに向いているのだろうか?

・コンパクトな外付けストレージ
・そこそこ大容量が必要
・データ保護は必要
・いろいろ覚えるのはめんどうくさい
・初期投資額は抑えたい

 これらの要件は、外付けストレージを求める場合には多かれ少なかれ当てはまるものだが、なかでもコンパクトであることが重点となるなら、Drobo Miniは良い選択肢になると思う。唯一無二のKAWAII Drobo、それがDrobo Miniなのである。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

本記事で紹介している5ベイ搭載のNAS製品「Drobo 5N」。最新ファームウェアVer.3.5.5で、64TB・4Kn HDDに対応。

5ベイ搭載、USB 3.0/Thunderbolt対応の「Drobo 5D」

2016年5月に発表された「Drobo B810i」。8ベイ搭載でiSCSI×2、4Kネイティブ(4Kn)HDDに対応する。アクセス頻度の高いファイルを自動的にSSDへ配置し体感速度を向上させる「Antomated Data-Aware Tiering」にも対応。サーバーデータのバックアップなどに最適な企業向けモデル

iSCSIに対応し、12ベイを搭載する企業向けモデル「Drobo B1200i」

(提供:プリンストン)

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ