「iPhone 6」&「iOS 8」全力徹底特集! 第22回
iPhone 6/6 Plusに秘められた大型化以上の進化—Apple Watch時代を見据えた最初のiPhoneを読み解く
2014年09月17日 10時00分更新
iPhone 6にするかiPhone 6 Plusにするか、それが問題
昨年のiPhoneはカラフルなバリエーションが楽しいファッション指向のiPhone 5cと機能と性能優先のiPhone 5sで、ある意味、性格によってきっぱり選択肢が分かれたので選びやすかったが、今年の選択はかなり難しく見える。
携帯性を取るか、新機能を取るか、片手でフリック入力ができるのを選ぶか、大画面の迫力を選ぶか…悩み始めると、なかなか止まらない。
そんな人に究極の決断方法を考えついた。基本はiPhone 6 Plusと考える、という方法だ。
iPhone 6 Plusは、画面が大きく、それでいて軽いので映像を見るのにも心地よい。大きく横長な画面サイズをうまく活かして標準アプリも最適化が行なわれていればキーボードも強化されている。
最近、写真よりも勢いが出てきた動画の撮影においても、iPhone 6シリーズならではの映画レベルのビデオ手ぶれ補正機能に加えて、iPhone 6 Plus専用の光学式手ぶれ補正機能も用意されている。
目がいい人だって画面が大きければ、そっちの方が文字を読みやすいに決まっているし、映像だって迫力が出てくる。
そう考えると、ベストな選択肢はiPhone 6 Plusなのだ。
それを大前提に、実際に発売開始後の取扱店でiPhone 6 Plusの実際の大きさに納得がいくまで触れてもらう。
その結果、「普段はできるだけ手ぶらでいて、iPhoneはポケットにしまっておきたい」だったり「満員電車で吊り革につかまりながらツイートしたい」だったり、「iPhoneをポケットに入れてジョギングをしたい」だったり、「やはり、どうしてもiPhone 6(あるいは5s、または他のスマホ)」がいいというのであれば、半自動的に答えが出てくるはずだ。
うれしい悩みのつきない、iPhone 6シリーズのデザイン
悩むといえば、今回のiPhone 6シリーズは色の選択でも悩まされる。アップルの公式ページを見ても、おそらく、基本になっている色はスペースグレーだ(残念ながら評価はできなかった)。
iPhone 6シリーズは、正面から見るとiPhone 5sだが、極端なまでの薄さや丸みを帯びた側面など、全体としての形はかなりiPod touchの影響を受けている。
ただし、注意してディテールを見ると、はるかに細かい手が施されていて、液晶を覆うガラスが水たまりの淵のような滑らかなカーブを描いている。これは手で触っていても滑らかで心地いいし、光の反射加減を使って観察してみると目もよろこばせてくれる。
ただし、この丸みのために液晶保護フィルムなどで正面全体を覆うことはできない。最近の保護フィルムは硬いものが主流なので、端っこのガラスがへこんでいる部分だけフィルムが浮いてしまい。簡単にはがれてしまうのだ。
iPhone 6シリーズの背面はiPhone 5シリーズを連想させる3ピース構成。ただし、iPhone 5では握りにも使われる中央の巨大メタルパーツを挟むように、電波を通しやすい素材を採用していたが、今回は3ピースとも同じ合金素材。ただし、それらの継ぎ目部分が何らかの樹脂でできた、やや太めのラインになっており、ここに各種アンテナが隠されていそうだ。
ポイントはこのメタルと樹脂のボーダーラインのコントラストだ。
スペースグレーでは黒いラインになっており、メタル部分とのコントラストが少ない。素材としての質感の違いで、製品の特徴ともなっているアクセントを楽しむといった趣向だ。
一方、シルバーモデルは背面のメタルはかなり明るいシルバーで、アンテナラインは透明度のあるグレー、光の当たり方によって真っ白に見えたり、少しくすんで見えたりするが、基本的に「明と暗」の好対照でスペースグレーと対をなしているデザインだ。
そんな中、少し勇気が試されるのが新作ゴールドの色の組み合わせだ。なんと、オレンジ味が増したゴールドメタルの間に、まばゆいまでに真っ白でマットな樹脂で、緊張感すら感じさせるまっすぐな線が描かれている。これは人によっては一歩踏み出す勇気が試される色の取り合わせかもしれない。
ちなみに、外観の話をすると今回のiPhone 6シリーズの純正ケースは要注目だ。特に本体より1ヵ月遅く10月に発売開始となるシリコンケースは、他のシリコンケースより高価だがそれ以上の値打ちがある。
一瞬、レザーかと思わせる手触りの良さとしっかりとした固さがあり、なんとiPhoneを挿入する中敷き部分もこだわり、柔らかく手触りのいいものを使っている。レザーケースと比べてもまったく見劣りがしないのだ。
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