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日本のITを変える「AWS侍」に聞く ― 第5回

黎明期からJAWS-UGを見る2人が過渡期のコミュニティを斬る!

辛口あり!津久井&得上は今のJAWS-UG東京に満足できない

2014年08月20日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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JAWS-UGの中の人を取材する連載もはや5回目。今回は東京のJAWS-UGを引っ張るヴェルクの津久井 浩太郎さんと、ASCII.jpではすでにおなじみ、マイニングブラウニーの得上竜一さんに、自身のクラウド体験とJAWS-UG東京について対談形式で聞いた。後半はかなり辛口です。(インタビュアー 大谷イビサ 以下、敬称略)

本連載は、日本のITを変えようとしているAWSのユーザーコミュニティ「JAWS-UG」のメンバーやAWS関係者に、自身の経験やクラウドビジネスへの目覚めを聞き、新しいエンジニア像を描いていきます。連載内では、AWSの普及に尽力した個人に送られる「AWS SAMURAI」という認定制度にちなみ、基本侍の衣装に身を包み、取材に臨んでもらっています。過去の記事目次はこちらになります。

受託メインのSIからクラウドに進んだ津久井さん

大谷:こんな話もなんですが、まずはお二人のなれそめから(笑)。なんだかお二人、同じ学校の出身とか。

津久井:得上さんがJAWS-UGでLTしまくっている時期があって、そのときに高校の話をしていて、あれ?と@付きでツイートしたら……。

ヴェルク 取締役/アーキテクト 津久井 浩太郎さん

得上:お前、後輩か?このやろうみたいな(笑)。3つ違いだけど、田町駅の横の高校で、同じ先生に習っていますね。

大谷:なるほど。では、まず津久井さんのビジネスプロフィール的なところを教えてください。

津久井:はい。大学時代からSIの仕事に興味があって、先生に紹介してもらって入ったのが、フューチャーシステムコンサルティング(現:フューチャーアーキテクト)という会社です。ここからSIだけではなく、経営まで考えるというコンサルの仕事をやっていくことになりました。これが2004年の春です。

大谷:では、基本は企業システムの受託開発ですね。

津久井:ただ、同期と異なり、たまたまインフラの道を歩むことになり、ブレードサーバー100台入れるとか、オラクルのライセンスどうするかとか、OSのチューニングどうするかを日々やっていたんです。だから、実はWindowsの方が慣れていて、初めて触ったWebサーバーはIIS。だから、先日得上さんがWindowsのイベントでやろうと言ってた時にはビックリした。

大谷:この世界でWindowsに興味持っている人いるんだと(笑)。

得上:未知のモノに興味があったんで(笑)。高校のときはFreeBSDで、イイヤマのPCにXでつなぎに行ってたんで。

津久井:そこで4年半勤め、フューチャーの同期からもっと進化の速い世界に来てみないかと誘われる形で、インターネット広告系のSI子会社に転職しました。そこでは広告の効果計測システムを作っていたので、初めてOSSとか、LAMPの世界に入ったんです。

大谷:そこからクラウドに移ったんですか?

津久井:まずは仮想化ですね。今まで構築したシステムのその後を調べると、すごいコストかけてサーバーの購入 したわりには、ほとんどリソースが使われていないということがよくありました。そこに疑問を感じて、XenとかKVMなどの仮想化に走りました。

得上:ちょうど2009年くらいですよね。

津久井:そのときは自分でインフラのお守りをしていることに意味があると思っていました。機械を調達して、リソースを仮想化し、余すことなく使おうとしていたんです。そんな取り組みを始めてから、ちょうど1年後くらいにAWSが出てきたんです。

そこで、実際にAWSを触ったら、自分の今までやってきたことはなんだったんだろうと衝撃を受けました。東海岸でサーバー作り、西海岸で作り、シンガポールで作り、日本に早く来ないかなあと思ってました。

「自分の今までやってきたことはなんだったんだろうと衝撃を受けました」(津久井さん)

大谷:なるほど。津久井さんはいよいよAWSにはまっていくと。

津久井:いや。その後、mixiやグリー、DeNAなどの第一次ソーシャルアプリブームみたいなのが来て、会社でもソーシャルアプリを出したいという機運になったんです。でも、ソーシャルアプリという世界そのものが宝くじ的なものに思えて仕方なかったんですよね。こうして会社の方向性と、自分たちの方向性が合わなくなってきたので、その同期と独立して、2010年にヴェルクを立ち上げました。

大谷:ヴェルクはどういった会社を目指しているんですか?

津久井:目指すのは受託と自社サービスを両立する会社。食いつなぐために一時的に受託をやるという会社は多いと思いますが、うちは受託開発もずっとやり続けます。VCなどの外部からの資金調達も受けていないですし、政治的・資金的な話を極力廃して、エンジニアが楽しく働いていくための受け皿にしていきたいと思っています。

大谷:クラウドの台頭とともに会社を立ち上げたんですね。

津久井:うちにはオンプレの開発サーバーもないですし、安価にインフラが調達できるクラウドがあったから会社を立ち上げられたと思います。お客様にもオンプレとクラウドの構成で提案しますが、こうすると大手とコンペになっても、実績のないうちにおはちが回ってきます。ここはクラウドの魅力を武器にできていますね。

(次ページ、データをバックアップするのにS3を使い始めた)


 

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