やっぱりレコードのジャケットには魅力と迫力がある
いきなり偉そうな話になったが、改めて見てみると「レコードのジャケットは迫力がすごい」。それがここで声を大にして言いたいこと。
筆者の年齢はすでに30代(これも終わりに差し掛かっている)なので、音楽体験は1980年代後半に始まった。ちょうどアナログ(レコード)からデジタル(CD)へと劇的にメディアが切り替わるタイミングだ。新譜は基本的にCDで出るが、LPやシングルレコード(場合によってはテープ)も同時リリースされるのが通常で、CDは1枚3500円程度と2000円台で買えるLPよりもずいぶんと高価だった。
当時からレコードとCDの音質はどちらが優れるかという議論もあったが、そんなことを考える以前に、毎月の限られた小遣いで、手軽でノイズが少なく今後主流となるCDを買うか、数年もすれば消えていくのは承知でレコードを買うかにはずいぶんと頭を悩ませた記憶がある。街のレコード店に並ぶのはCD一色になってしまうのは必然。レコードがかかるプレーヤーも、当時カウンター裏にズラリと並んでいた消耗品のレコード針の在庫もいずれ一掃されてしまうだろうと、容易に想像できたが、結局手にするのはLPが多かった。
その理由はもちろん価格だけではない。大きなLPのジャケットを持ち帰り眺める喜びも含まれていた。いまとなっては再販される機会もほぼないだろうし、当時CDではなくレコードで買っておいてよかったと感じることも多い。
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