ネットワークHDDプレーヤーをはじめ
USB DACアンプやスピーカーなどを発表
ここからは、今回発表されたミニコンポや単品コンポーネントなどの据置型機器を中心に紹介していこう。
ハイレゾ対応製品プレーヤーとしては、ミニコンポ的に使えるハーフサイズコンポ「HAP-S1」(予想実売価格8万円前後)に加え、フルサイズの高級コンポーネント「HAP-Z1ES」(希望小売価格22万500円)および、これとペアになるステレオアンプ「TA-A1ES」(希望小売価格22万500円)が発表された。これらは10月26日に発売予定だ。
そして、据置型USB DACも登場。ハーフサイズでプリメインアンプも備える「UDA-1」(予想実売価格5万円前後)は10月12日発売予定だ。
HAP-S1、HAP-Z1ES、UDA-1ともに最大192kHz/24bitのリニアPCMと、DSD音源の再生に対応している。
このほか、ハーフサイズコンポやUSB DAC内蔵アンプと組み合わせるブックシェルフ型スピーカーとして、「SS-HA1」(予想実売価格7万円前後)と「SS-HA3」(同4万円前後)も発表されている。HA1は10月26日、HA3は10月12日発売予定だ。
PCと組み合わせて使うUSB DAC内蔵アンプから、ミニコンポ的な身近なモデル、本格的なHiFiオーディオ志向のモデルと、一気にラインナップを形成している。これは、年齢層や音楽を楽しむスタイルの違いを超えて、すべての人が自分に合ったハイレゾ再生を楽しめるようにするものだ。誰でも楽しめるハイレゾ再生。これがメインテーマと言ってもいいだろう。
ネットワークプレーヤーにHDD内蔵は禁じ手!?
ハイレゾ再生対応機器として中心的な存在となりつつあるネットワークプレーヤーだが、HAP-S1、HAP-Z1ESともにハードディスクを内蔵したネットワークHDDプレーヤーである。
実はソニーはハイレゾ再生が普及する以前から、ネットワークHDDプレーヤーを製品化し続けてきたが、ハイレゾ再生機器でもこのスタイルを採用した。
世界で初めてネットワークプレーヤーと呼ばれる機器が登場したとき、発売メーカーのLINNがその特徴のひとつとしてアピールしたのは、CDドライブなどのドライブメカを“内蔵しない”ことだった。
ネットワークで信号を受け取るわけだから、メカレスでプレーヤーが作れる。振動源でもあるメカがないから、信号処理をするオーディオ回路への影響がなく音質を向上できるという理屈だ。
これはネットワークプレーヤーの基本のようなもので、国内メーカーではCDプレーヤー内蔵などの複合機も登場しているが、単品コンポーネントの専用プレーヤーとしては、メカレスのネットワークプレーヤーが中心となっている。
CDなどの12cmの光ディスクに比べれば、2.5インチと小口径でメカも小さなHDDではあるが、回転速度は速いし、それなりに振動も発生する。そういった問題を承知で、ソニーは主流であるメカレスのプレーヤーではなくHDDプレーヤーとして製品化した。ここが一番大きなポイントだろう。
では、なぜソニーがネットワークプレーヤーにHDDを内蔵したのか。その理由を、HAP-S1の画面やインターフェースを交えながら次ページで解説していこう(主要な機能や使い勝手はHAP-Z1ESもまったく同様)。
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