センサーやサービスの連携
ライフログ関連のサービスというのは、そのデータを管理するクラウド上のサービスが鍵となるわけです。だからFitbit Oneにしても、Jawbone UPにしても、他の直接競合しないセンサーを使ったサービスやアプリと連携を強め、自らその入口役となるべく頑張っているわけです。
その辺でFitbit Oneへの不満は、食事記録に際して、アメリカの食品データベースは使えるものの、日本国内の食品データベースにはアクセスできません。この点では国内の食品データベースが使えるJawbone UPの方が便利です。スーパーで買えるような食品メーカーの製品ならば、バーコードをカメラで読み取るだけで、カロリーなどのデータが入る仕組みがあります。
Fitbit Oneを使う目的に「摂取カロリーと運動量の監視による体重管理」というのもあったはずです。摂取したカロリーより使ったカロリーが多ければ体重は減る。こうしたログを取る意味は、食事と運動のバランスを考えなおすきっかけになるところにあるわけです。で、その効果があったかといえば、全くありませんでした。体重微動だにせず。
ただ、その理由をつらつら考えるに、摂取カロリーの入力が面倒なこと以上に、自動的に記録される運動が歩数だけということです。歩数は生活した結果として必ず残る数字で、私の場合、運動として意識してやることはほとんどありません。逆に意識してやる運動は、自転車。しかし、歩行以外の運動量は、アプリに対して適当に数値を入れるだけ。
自転車オタクである私は、そういう肝心なところを自己申告でいいのか? と思うわけです。ここもセンサーやアプリと連携して、ぜひ自動入力にしたい。実際に走らなければデータは取れない。だから走る。ログを取ることは、そういった動機にもつながり、結果として運動促進になるわけです。
心拍センサーを付け、速度やペダルの回転数もロギングしながら走り回って、なおかつ体重も減らしていく。次回以降はそっちの方向で考えたいと思っています。
著者紹介――四本淑三
1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。