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米Fitbit,Inc.のCEOは語る

米国で圧倒的なシェアを誇る「Fitbit」の良さは互換性にある

2014年04月08日 18時36分更新

文● 西牧裕太/ASCII.jp編集部

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 米Fitbit,Inc.は4月8日、ウェアラブルガジェット「Fitbit」の製品と今後の展開について、メディア向けに説明会を開催した。

 Fitbitは加速度センサーと高度計を内蔵する活動量計で、歩いた歩数およびカロリーの消費数、睡眠などのデータを取得し、ワイヤレスで転送できる。データはFitbitのウェブサイト、iOS/Android向けアプリで確認が可能。現在日本ではZIP/ONE/Flexの3モデルを用意し、北米では時計機能や有機ELディスプレーが付いたハイエンドモデルのForceも販売中だ。

Fitbit ZIP

Fitbit ONE

Fitbit Flex

 Fitbit,Inc.は2007年にサンフランシスコで設立された。説明会に登壇したCEOのジェームズ・パーク氏によると「フィットネスデバイスの急成長リーダー企業で、Fitbitは全世界3万店の小売店で販売されている」という。

CEO ジェームズ・パーク氏

Fitbitの使命は「人々の生活をより健康でアクティブにすること」

日常で運動を取り入れたいと思っている人がターゲットだという

 急成長という言葉が示すのは、米国での販売シェアだ。2013年のクリスマス商戦期における、活動量計のマーケットシェアは77%でトップ。JawboneやNIKEを抑えており、2013年全体で見ても67%と、3分の2以上のシェアを獲得している。

 理由のひとつとしてジェームズ・パーク氏は、対応端末との互換性の高さを挙げた。現在Fitbitの対応端末は、Xperia Z UltraやNexus 7などのAndroid端末が計35機種。iOS端末は9機種に対応し、合計44機種で使える。全世界でAndroid端末がスマホシェアの80%とも言われている中で、これだけ対応しているFitbitのシェアが高いのはうなずける。

2012年から2013年にかけて20%近くシェアを伸ばしている

こちらはデジタルフィットネスカテゴリーのシェア率

Android、iOS端末の対応状況

 また、GPS機能付き時計や心拍計などの領域での米国シェアも40%であることを明らかにした。さらにはiOS向けアプリのヘルスケアのカテゴリーにおいても、JawboneのUPやNike+ FuelBandを抑え、1位を獲得したという(2013年12月時点)。

 ジェームズ・パーク氏は「ほかの企業はいくつも事業部があり、活動量計もそのひとつ、というところもあるかもしれない。だが、活動量の把握について我が社は唯一無二の事業。会社の力をそこに集中している」という。だからこそハードとソフトの両面で高いシェアを獲得しているのかもしれない。

 今回、日本でのシェアは明かされることはなかった。しかし、国内で今のところ販売しているのはFitbit ZIP/ONEについてはソフトバンクBB経由、Flexはソフトバンクモバイル経由で、競合製品より目にする機会は少ないはず。だが、今後はヨドバシカメラやビックカメラ、アップルストアなどで販売する準備をしているという。

ジェームズ・パーク氏は日本は健康に対する意識が高いと考えている

 また、近いうちに食品のデータベースを10万件以上持つ企業からデータを取得し、食事のカロリーや消費数をローカライズした形で展開する予定だと明らかにした。

 なお、Fitbit Forceの日本販売については「今後展開していく」にとどめた。

Fitbitの新しいアプリをiPhone 5sで使うと、Fitbitそのものを使わなくても、活動量を記録できるようになるという。「これを使ってくれて、さらにもっと機能を使いこなしたい人にFitbitの製品自体を買ってくれればいい」と考えているそうだ

ファッションブランド「トリーバーチ」とのコラボモデルも予定している

記事公開当初、販売代理店に誤りがありました。訂正し、お詫び申し上げます(2014年4月9日)。

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