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将来は一家に1台ヘルスデバイスの時代?

2013年08月19日 16時01分更新

今村知子(Tomoko Imamura)/アスキークラウド編集部

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この春から日本でも発売開始され、人気となった「Jawbone UP」(ジョウボーン・アップ)をはじめ、米国では数年前から健康・医療系のデバイスが数多く発売されている。その米国でクラウドファンディングを使い、166万ドル以上の資金を集めた注目のデバイスが登場した。

 米国の著名なクラウドファンディングサイト「Indiegogo」にて先ごろ終了した、同サイト史上もっとも資金を集めた事業がある。健康状態をチェックできる「ヘルススキャナー」の「Scanadu Scout」(スキャナドゥー・スカウト)だ。

 最初の目標額10万ドルは何と2時間足らずであっさり達成。その後も世界中から続々と出資者は増え続け、期間延長した結果、最終的に166万ドル以上の出資が集まった。

 人気の秘訣は、これ一つで心拍数、体温、血中酸素飽和度、呼吸数、血圧、心電図、ストレスの7つの数値を計測して、無線でスマホの専用アプリにデータを送ることができる点だ。しかも使い方は10秒間ほど額につけるだけ、と簡単。サイズもポケットに入る小ささで、万歩計と同じくらいだ。

scanaduscout
スキャナドゥー・スカウトはもともと、人気TVシリーズ「スター・トレック」で使われていた、身体に近づけてスキャンするだけで患部と病名がわかる「トリコーダー」という装置をイメージし開発された。

 日夜無数のガジェットが世界中で生み出されるなか、スキャナドゥー・スカウトがこれだけの注目を集めたのは、世界的な健康・医療デバイスブームの表れともいえる。日本でもドコモ・ヘルスケアが提供する女性向けサービス「カラダのキモチ」、ソフトバンクの月額課金制サービス「SoftBank HealthCare」など、体温計やヘルスガジェットからのデータをスマホと連動させてサポートするサービスが続々と始まっている。

ジムより割安? 米国ではデバイス&アプリで健康管理がブーム

「米国ではもう2~3年前から、スマホとアプリで健康を管理するブームは来ていましたよ」と語るのは、ニューヨーク、ハワイなどで医療系を中心にアプリ製作をしている、「ヘルスハッカー」のtlapalli社堀永弘義CEO。

 ヘルスハッカーとは米国でガジェットやアプリを活用して健康管理している人を呼ぶ言葉で、堀永氏は著書『絶対使える医療系iPadアプリ300』(エクスナレッジ刊)などで、早くから日本にヘルスデバイスやアプリを紹介している。

HealthHackker
2年前に米国で販売されていた、iPhoneアプリと連携して使える医療関連機器。現在はさらに多くのスマホ対応機器が販売されている。(写真:堀永弘義)

 米国でヘルスデバイスやアプリの人気が高いのは、医療費が高いため、病院に行くよりも自分で健康を管理しようとする人が多いからだという。「米国では所得が高いほど、ジムに通ったり、オーガニックな食事や高級ジュースを日常的に摂取するような健康的なライフスタイルを心掛ける人たちが多い。そうした人たちは、流行に敏感でガジェット好きなアーリーアダプター層でもあるので、ジムより安く健康管理ができるとなれば飛び付くんです」

 スキャナドゥー・スカウトは199ドル(約2万円)の出費で機器とアプリがオーダーできるという触れ込みだが、毎月数千円以上を払ってジムに通う年会費を考えればトータルでは割安だ。

 体重や血圧、体温などの数値をスマホやクラウドに送る機器はこれまでにも数多くあったが(上記写真参照)、それらを一つのデバイスとアプリで検査・管理できるのが何よりも魅力だ、と堀永氏は指摘する。

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