アプリにより使い勝手は異なる
前述した通り、この「Jot Touch」はBluetooth機器ということで、購入後はまず、手持ちのiPadとのペアリングが必要となる。手順としては、一般的なほかのBluetooth機器と変わらず簡単。ペアリングは10台まで可能なので、ちょっと友達に借りて、メモを取るといったことも可能だ。
さて、ペアリングが完了したら、さっそく書き味をチェック。今回はiPad用の代表的なペイント系アプリである「Procreate」と「SketchBook Pro」で試してみた。まずは「Procreate」だが、筆圧の強弱によって、筆先の太細と色の濃淡がしっかりと変わる感じ。明らかに以前までのスタイラスでは叶わなかったリアルな書き味を実現していた。
ショートカットボタンのほうは、アンドゥとリドゥがあらかじめ割り当てられていた。アプリケーションによってはボタンに割り当てる機能をカスタマイズできるが、「Procreate」ではほかの操作に置き換えることはできないようだ。とはいえ、手元のボタンひとつで操作できるということで、製作効率は格段にアップしそうである。
一方の「SketchBook Pro」も同様に試用してみた。こちらも筆圧感知に対応しているようだが、変化が微妙で、筆者にはタッチの違いが感じられなかった。また「SketchBook Pro」はショートカットボタンにも対応していないようだった。
このように「Jot Touch」の目玉である、筆圧の強弱によるタッチの変化、そしてショートカットボタンの割り当てといった機能は、アプリごとに大きく設定が異なってくるので、愛用されているペイント系アプリの対応状況を確認してほしい。ただ、各アプリのバージョンアップにより「Jot Touch」への対応が急ピッチに進んでおり、早晩どのアプリでも快適に使えるようになってくる可能性が高い。なお、本製品に対応している代表的なアプリは、プリンストンテクノロジーの製品ページで紹介されている。アプリを探すのが難しい場合は、参考にしてほしい。
「手書きの良さ」を再確認できるアイテム
一見すると、絵画やイラストを趣味にしている方に向けた、趣味性の高いアイテムのような印象を受ける「Jot Touch」。だが、そういった趣味がないユーザーでも、メモ取る際などにも、大いに有用なアイテムというのが、実際に扱ってみての率直な感想だ。
イラストのみならず、その独特なペン先構造により、細かい文字も書きやすい。iPad用の手書きメモアプリを活用されている方なら、本製品は重宝しそうだし、またデジタル化された書類に手書きのサインを入れたり、もっと極端に言えば、ちょっとしたメッセージを直筆風に書きたいときでも、手書きとほぼ遜色が無いフォーマル感が演出できそうだ。
このところ、めっきりペンや鉛筆で文字を書く機会が少なくなった、というユーザーは多いと思うが、この「Jot Touch」は、そんな失われつつある「手書きの良さ」を再確認させてくれるアイテムだ。
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