どうせなら大容量を
パワートラベラー「minigorilla」
どうせ外部バッテリーを持ち歩くなら、容量は大きければ大きいほどいいと思うのは当然。ということで次に紹介したいのが、英powertraveller社のモバイルパワーパック「minigorilla(ミニゴリラ)」だ。
内蔵するリチウムイオンバッテリーは容量9000mAhと、モバイルブースターの倍近い容量である。本体サイズ(幅150×奥行き14×高さ83mm)も重量(約265g)も倍近いわけだが、ボディーにはバックライト付き液晶ディスプレーがあり、USB端子の5V出力に加え、DC出力は8.4/9.5/10.5/12/19Vの電圧を選択可能と機能が豊富。その余裕のある電源は各種ノートPCも駆動でき、さらには扇風機も動かせるというシロモノだ。
このminigorillaはバルミューダの扇風機である「GreenFan2」用バッテリーとしてもオプション扱いで販売されている(直販価格1万6800円)。GreenFan2は、独特のファン設計とブラシレスモーターのおかげで低消費電力にもかかわらず十分な風力を実現する扇風機で、節電と計画停電のおかげで売れ行きが好調だったようだ。
GreenFan2の消費電力は3~17Wと扇風機としてはかなり低いとはいえ、風力「強」で1.5時間、「最弱」ならば10時間も動作させられるのだから、minigorillaがいかに大容量なのかが分かるだろう。なお、液晶の残量表示は6本のバー(ケータイのアンテナみたいな縦棒)で、残り1本になったら要充電となっている。
モバイルブースターと同様のUSB給電によるスマホの充電のテストを行なってみた。50%→98%の充電にかかる時間は約1時間と、充電速度自体はモバイルブースターとほとんど同一だ。8回目までは充電できたものの、9回目は89%までで充電終了となった。単純計算ではIS11Tの470%程度ということになり、スペック通りモバイルブースターの2倍近いことになる。
なお、インジケータのバーの1本目が減ったのは4回目半ばだったが、2本目のバーが消えたのが7回目前半、3本目が9回目中盤で、9回目の後半には10分と間をあけずに4本目/5本目のバーが消えて充電終了となった。インジケータの表示と実際の残量はリニアに比例していないようなので、バーが3本程度になったら充電したほうが良さそうだ。
minigorillaの価格はモバイルブースターの約3倍強であり、サイズや重量も倍と考えると購入も持ち運びも気軽というわけにはいかない。しかし、その容量やスマホ以外の機器での利用も可能な点を考えればかなり魅力的だ。
外部バッテリーに求めるスペックは人それぞれだ。“万一の電池切れのためにカバンに入れておく”といった程度ならスティックブースターでいいし、“スマホを1日フルに使いたいけどまるで足りない”というのならモバイルブースターが手頃なところ。
minigorillaはスマホを1日持たせる程度であれば、かなりオーバースペックと言える。とはいえ、この種の外部バッテリーの効果として一番大きいのが電池切れを心配しなくていいという安心感であり、その点に関してはケタ違いの効果をもたらしてくれるだろう。
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