アナログ・メモパッドの代名詞にもなった「ロディア」を、筆者が初めてWeb上で紹介してから既に10年が経過した。この10年、アナログメモとデジタルガジェットは、接近する素振りはあっても、決して融合することは無かった。
しかし、筆跡をデジタイズ可能なぺんてる社のエアペンや、専用のメモ帳に筆記した図や文字をインキングデータ(画像)としてスマートフォン経由でクラウドに保管できるキングジム社のSHOT NOTEやコクヨ社のCamiAppが相次いで登場した。
SHOT NOTEやCamiAppは従来の「アナログ」メモの”ロディア”とは一線を画する「デジタル・ノート」という、まったく新しいカテゴリーの商品だ。筆記した文字イメージから抽出したキーワードをテキストタグ化することで、ただのイメージデータはコンピュータにより検索可能となり、クラウド上に蓄積した多くのデータは価値あるモノに変化する。アナログとデジタルの距離が大きく縮まる可能性が見えてきた。
オーリッド社が提案する新しいデジタルノート「KYBER SmartNote」は、専用のメモに記述したすべての手書き文字をクラウド上でテキスト化してくれるOCRサービスだ。OCRを専門に勉強したことがある人なら、普通にやったら手書き文字の認識とテキスト化率が如何に低いかはご存じだろう。特に漢字・カナ・アルファベット混じり文は劣悪だ。
KYBER SmartNoteは、専用メモ用紙に書かれた手書き文字を、一旦、従来のOCRシステムにより読み取り、その結果の正誤判定、誤り訂正の処理を「人力」を用いてほぼ100%近いテキスト化処理を行なってくれる画期的サービスなのだ。たった500円のKYBER SmartNoteは、29ページ分の「テキスト化サービス料金」が含まれたメモ用紙なのだ。
KYBER SmartNoteを購入したiPhoneユーザーは、まずApp Storeで「KYBER」アプリをダウンロードし、アプリを起動してKYBER SmartNoteの最初のページにあるQRコードを読み取って”アクティベーション”を行なう。
この処理を行なうことによって、手書きの文字がデジタルデータ化されるサービスを利用できるようになる。KYBER SmartNoteもページの四隅に特殊なマーカーが印刷されており、文字を書いたページをiPhoneで撮影するときに、台形補正を行なってマーカー内部だけを方形に抽出してくれる。
筆者は、図と文字が混在した企画書を作成して撮影、データを専用クラウドであるKYBERにアップロードした。待つこと数分(速いときは2分以下)、筆者がKYBER SmartNoteに記述したほとんどの手書き文字は、ほぼ100%テキスト変換されiPhoneの画面に表示される。感動の一瞬だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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