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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第201回

指を出すと“くんくん”する猫たち

2011年05月27日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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匂いを嗅ぐだけでは済まないヤツも……

首輪をしている飼い猫。左に座ってるのが飼い主らしいお店の人でした。人なつっこいいい猫だったので、いつかお店にも行ってみなければ(2010年5月 ソニー Cyber-shot DSC-HX5V)

首輪をしている飼い猫。左に座ってるのが飼い主らしいお店の人でした。人なつっこいいい猫だったので、いつかお店にも行ってみなければ(2010年5月 ソニー Cyber-shot DSC-HX5V)

 おいしいパンケーキ屋さんがあるというので、自転車で20kmほど走って食べに行ったときのこと、帰りに駐車場で猫を発見。首輪を付けていて、逃げるでもなく近寄るでもなく、悠然と歩いている。

 それは駐車場横のイタ飯屋さんの猫で、ランチタイムが終わって暇していた店の人が出てきたら、安心して寄って来てくれた。指を差し出したらやって来て“くんくん”。

近所の公民館の前でくつろいでいる猫を発見。指を出してみた(2010年11月 ニコン D7000)

近所の公民館の前でくつろいでいる猫を発見。指を出してみた(2010年11月 ニコン D7000)

そしたら、いきなりおでこをすりつけてきた(2010年11月 ニコン D7000)

そしたら、いきなりおでこをすりつけてきた(2010年11月 ニコン D7000)

 匂いを嗅ぐだけでは済まないヤツもいて、これはもうよっぽど人間に慣れているんでしょうな。

 どれだけ近寄ってもまったく逃げず、指を出すと匂いを嗅ぐのみならず、指に顔をぐりぐりと押しつけてくる。「かゆいところがあるから掻いて」って感じ。

 かゆいのかもしれないけど、額や頬をこすりつけるのは猫の匂い付けで、心を許せる相手に匂いを付けている、と言われている。いや、1~2度しか会ったことのない人間に心を許すのもどうかと思うのだけどね。

 心は許してないけど、目の前で指をひらひらされると我慢できずについ近づいちゃう、怖いけど、気になる、みたいな。そんな行動にかられるのはたいてい子猫。

 子どもだから警戒心より恐怖心が勝っちゃうのだね。

とあるお寺の境内で。子猫を見つけたのでしゃがんでカメラを取り出したら、向こうからやってきてくれたのだ(2010年12月 ニコン D7000)

とあるお寺の境内で。子猫を見つけたのでしゃがんでカメラを取り出したら、向こうからやってきてくれたのだ(2010年12月 ニコン D7000)

 兄弟だかなんだか知らないが、まだまだ子猫の2匹。1匹はちょっと怖がっていて、ミケの方は我慢できずにそっと近寄ってくる。

 そんな面白い姿を撮らないわけにはいくまい。ってことで、わたしも右手に一眼レフを構えて撮影の準備。

 なかなか近付いてくれなくて、構えている右手が疲れてきた頃(そもそも一眼レフは片手で持つもんじゃないし)、意を決したミケの方がぐいっと近寄って、えいっ。

突然だったので、わたしの左手には買い物した紙袋がぶらさがったままです(2010年12月 ニコン D7000)

突然だったので、わたしの左手には買い物した紙袋がぶらさがったままです(2010年12月 ニコン D7000)

 後ろの猫の不安そうな顔が、またドキドキしますな。

 なお、指を近付けても逃げないからといって不用意に差し出すと、いきなり引っ掻かれることもあるのでご注意を。


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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫。2010年4月27日発売)。Twitterアカウントは@ogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei


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