基本性能もクラス最高峰
メインディッシュのオーディオの前に、ノートパソコンとしての基本スペックをチェックしておこう。エンターティメント性能を高めようとすれば、おのずと高性能になるものだが、ENVY14のハイスペックぶりには、かなり驚く。今回試用したのは、ENVY14のオリジナル(量販店向け)モデルとなるが、CPUにCore i5-460M(2.53GHz)、メモリー4GB、HDD 640GBとスロットイン方式のDVDスーパーマルチドライブを搭載する。
グラフィックス機能には、CPU内蔵のIntel HD Graphicsに加えて、外部GPUとしてMobility Radeon HD 5650(メモリー1GB)を搭載するデュアル構成となっている。ACアダプター利用時はRadeon、バッテリー利用時はCPU内蔵といったように切り替えられる。そのほか、Gigabit Ethernet(有線LAN)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n)、Bluetooth 2.1、HDMI 1.3出力を装備している。
キーボードは最近多いアイソレーションタイプ。キーピッチは19mm、ストロークは2.0mmとなっている。特に使いにくいことはなく、しっかりとした剛性も感じられた。ポィンティングデバイスには、マルチタッチ対応の大型タッチパットが搭載されており、パッド下部がクリック感のあるシームレスボタンとなっている。
キーボード回りで目についたのが、キーボードバックライト機能だ。ファンクションキーを押すと、キーボード下側がオレンジ色の照明で照らされ、キーの刻印がわずかに光る。もともとのキー刻印がオレンジの蛍光色のため視認性はよいのだが、ライトを点灯すると暗闇でも刻印が浮かび上がる。その光は邪魔なほど明るくはなく、暗闇でキーを識別するための最低限のものだ。どうせなら、タッチパッドの場所も示してほしかった、というのは贅沢だろうか。
OSはWindows 7 Home Premiumの64bit版。エクスペリエンスインデックス値は5.9であった。スペックからするとやや低い数値なのだが、メモリーとHDDの値が5.9であり、そのほかのパフォーマンスは6.7~6.9となっている。単体HDDはこの値がほぼ上限だが、メモリーの値は4GBモジュール×1構成でデュアルチャネルではないためかもしれない。
なお、底面の前方にあるカバーを開けると、バッテリーとHDDには簡単にアクセスできる。しかし、メモリー増設には底面全体を開ける必要があるようだ。参考までにPCMark Vantageのテスト結果も記しておく。
PCMark Vantage 32bitのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Memories | TV and Movies | Gaming |
5580 | 3892 | 3724 | 4671 |
Music | Communications | Productivity | HDD |
5634 | 4352 | 4468 | 3112 |
ちなみに、直販のDirectplusモデルの最小構成(14万2800円)では、CPUがCore i7-720QM(1.60GHz)、HDDが7200rpmになるものの、メモリー構成は量販店モデルと同じだ。BTOオプションではメモリー6GB(+7350円)や8GB(+1万5750円)の構成が選べる。ハイスペックを求めるのであれば、最初から直販モデルを選ぶのも悪くない選択といえよう。
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