このページの本文へ

鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第14回

高音質と設置性のために、ワンボディを捨てた!?

驚きの進化! リアルなサラウンドが楽しめる「YSP-2200」

2010年09月01日 13時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

自動音場補正「インテリビーム」も備えるなど
機能面にもぬかりはなし!

本体(スピーカー部)ヘアライン仕上げの天板。見た目の質感の良さも従来の同クラスモデル(YSP-3000)に比べてぐっと向上。右端には操作ボタンが配置される

本体(スピーカー部)ヘアライン仕上げの天板。見た目の質感の良さも従来の同クラスモデル(YSP-3000)に比べてぐっと向上。右端には操作ボタンが配置される

 多数のビーム用スピーカーを内蔵するため、背の高い形状となっていた従来のYSPシリーズと比べると、本体(スピーカー部)はぐっと背の低い薄型デザインで、アンプ部を収めるため横幅はけっこう長めだ。天板部はヘアライン仕上げの金属パネルとなっており、見た目の高級感とともにボディの剛性を高めることにも貢献している。

本体(スピーカー部)底面の大型インシュレーター部。ラックなどに接する面には振動吸収系のゴム材が使われており、内外の振動を効果的に抑制する

本体(スピーカー部)底面の大型インシュレーター部。ラックなどに接する面には振動吸収系のゴム材が使われており、内外の振動を効果的に抑制する

 そして、スタンドをまたぐ脚部はかなり大型のインシュレーターとなっており、制振性を高めている。じっさいボディ剛性はかなりしっかりとしており、ワンボディを捨ててまで音質を高めたというこだわりを実感できるはず。

 サブウーファー部も、木製ボディを使用した真面目な作りで、それなりの音量で再生しても箱の振動は適度に抑えられている。タテ置き/ヨコ置きのどちらでも使えるので、ラックの中に収納してもいいし、部屋のすみにタテ置きで邪魔にならないように置いてもいい。

 なお、設置用のスペーサーも付属しているのだが、タテ置き/ヨコ置きが選べるように取り外し可能になっていることもあり、少々外れやすく、安定した設置の点では不安もある。しっかりと安定するように置いた方が低音の不要なダブつきを抑えられるので、インシュレーターやホームセンターで手に入る振動吸収系のゴム材などを加工して緩衝材として使うのがおすすめだ。

 機能面としては、付属のマイクを使ってビーム調整などを自動で行なえる「インテリビーム」をはじめ、テレビ放送の番組とCMの音量差、外部入力ソースの音量差などを検知して激しい音量の変化を抑える「ユニボリューム」を備えるなど、YSP-4100とほぼ同等の機能を備えている。インテリビームを聴感で細かく補正できる詳細設定も可能だ。

本体(スピーカー部)の背面。入出力端子はこちら側に備わっている。薄型ボディながら、HDMI入力も3系統用意するなど、装備は十分

本体(スピーカー部)の背面。入出力端子はこちら側に備わっている。薄型ボディながら、HDMI入力も3系統用意するなど、装備は十分

 こうした設定などは、オンスクリーン画面を使って行なえるのだが、オンスクリーン画面を表示するにはHDMI接続のほかに、コンポジット出力も接続する必要がある。実際に使ってみた時には、これに気がつかずにHDMI接続だけしかしなかったので、オンスクリーン画面が表示できなかった。

本体(スピーカー部)右側のディスプレー部。こちらの表示だけでもメニュー操作などは一通り行なうことができる

本体(スピーカー部)右側のディスプレー部。こちらの表示だけでもメニュー操作などは一通り行なうことができる

 設定メニューなどは本体部のディスプレーにも表示されるので、基本設定から詳細設定まですべて行なうことはできたが、オンスクリーン画面の方が使い勝手は良い。接続がひと手間増えるが、コンポジット出力の接続もした方が使いやすいだろう。

ボタン数を減らして、使いやすくなったリモコン。メニュー操作用の十字キーは、iPodなどのメニュー操作にも対応している

ボタン数を減らして、使いやすくなったリモコン。メニュー操作用の十字キーは、iPodなどのメニュー操作にも対応している

 そして、付属のリモコンはボタン数が大幅に減り、使いやすさが大幅に向上した。これは、接続したテレビやBDレコーダー用の操作ボタン類を省略したため。本機はヤマハならではのテレビメーカー6社対応のHDMIリンク機能に対応しており、テレビのリモコン主体で使えるので、従来のホームシアター機器のように多機能リモコンである必要性は少ない。むしろ操作がわかりやすいので、こちらの方が便利と感じる人も多いだろう。

 また、iPodをはじめとするポータブルオーディオ機器との接続は、別売の「YBA-10」(Bluetoothオーディオレシーバー)、「YDS-12」(iPod用ユニバーサルドック)を使って行なえる。上級機と異なり、ワイヤレス規格の「AirWired」には対応していないが、実用上は大きくは変わらないだろう。そして、MP3などの圧縮音声でも自然で生き生きとしたサウンドで楽しめるミュージックエンハンサー機能も備えているので、iPodなどの音楽再生も手軽かつ高音質で楽しめる。

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中