ここからは個々のサービスの特徴的な機能や有料オプションの中身などを紹介していく。
定番かつ機能も最強 しかも無料で使える
「Gmail」
ウェブメールの老舗ながら先進的機能が絶えず投入されており、今なおホットなサービスと言える。他のサービスと異なり、広告に静的なテキスト以外使われていないのも大きい。なお、広告の非表示は企業向けの有料サービスのみの対応になる。
特にユニークな機能がオフライン機能。ネットワークにつながっていない状態でもウェブブラウザーを使ってGmailの機能が使えるようになる機能で、送受信はネットワークにつながったタイミングで行なう。IMAP対応のメールソフトを使えば従来からできていたが、ウェブメールで同じことができるのは他にない。またショートカットキーが強力なのも特徴的だ。キーをマスターすれば、ほぼキーボードだけで操作が完結してしまう。
メールボックスの容量は記事執筆時点では約7.2GBだが、さらに年間わずか5ドルの追加料金を支払うことで20GBを増量できる。容量の追加プランは全部で9つあり、追加できる最大容量は16TB(年4096ドル)。追加容量は画像の保存・共有サービス「Picasaウェブアルバム」と共有できる。
Gmailがベースでサービス内容もほぼ同じ
「livedoor メール」
Gmailがベースのサービスで基本機能はGmailとほぼ同じ。連携サービスのカレンダーもロゴはlivedoorだが中身はGoogleカレンダーである。Gmailと比べると、実験的機能が省かれていること、テーマ機能がないこと、メールボックス容量の拡張ができないことなどが相違点となる。
広告は、Gmailと比べると表示される場所が追加されているが、静的なテキスト以外使わないのは共通だ。定評のあるlivedoorブログやlivedoorと併せて使うのに最適なすっきりレイアウトのウェブメールに仕上がっている。
少々残念なのはGmailと違ってテーマ機能が無いこと。同じくlivedoorが提供しているブログサービスでのテーマの充実ぶりを考えるともったいない感じがする。
ウィンドウズのアプリのように操作できる
「Yahoo!メール」
ウェブメールなのに、PC用のメールソフトのような使い勝手を実現しているのが、Yahoo!メールだ。ショートカットキーを駆使すれば非常に便利なGmailとは逆の路線で魅力的である。
まずこの機能を利用するためにはβ版をオンにする必要がある。するとOutlookシリーズとよく似た3ペイン形式のウィンドウが表示される。右上のペインでメールをクリックすれば、その下に本文が表示される。同じく右上のペインから左ペインのフォルダーにドラッグ&ドロップすれば、メールを移動できる。PCユーザーにとってはなじみの外観と操作だろう。
問題は右サイドの画像広告に加え、メニュー項目の間にも広告が入り込んでいて、少々目障りな事。広告については月290円の追加料金を支払うことで非表示にできる(セキュリティパック、メール容量も2GBになる)。
容量無制限&iPhoneへのプッシュメールが可能
「Yahoo! Mail(アメリカ版)」
日本のYahoo!メールと同じくOutlookによく似た3ペイン形式のUIを持つ。目に優しい色使いが使いやすい。FlickrやPayPalなど、日本でも知名度の高いサービスと連携。年20ドルの追加料金で広告非表示やオフラインアクセス、POPサービス利用ができる。
日本のYahoo!メールと比較しての利点は、何と言ってもメールボックスの容量が実質無制限であること。さらに、広告が右サイドの画像広告のみで、目に優しい色使いと相まって、あまり気にならないのがうれしい。またiPhoneへのプッシュ配信に対応している数少ないメールサービスでもある。
他サービス込みでアカウントを持っておきたい
「Windows Live Hotmail」
長い歴史のある無料のメールサービス「Hotmail」の最新版。メールボックスの容量は5GB単位で自動的に増量されるため事実上無制限。また同じアカウントでSkyDrive(25GBのインターネット共有ドライブ)が使えるのも便利な点だ。
マイクロソフトが提供していることもあり、Outlookライクなユーザインターフェイスや、Windowsと共通のアイコンなど、Windowsユーザーがウェブメールであることを意識せず使える作りになっている。またWindows Live Messengerと連携していて、Messengerの知り合いリストからメールの作成ウィンドウを開いたり、Messengerでメールの着信通知を受けることができる。
年間2520円の追加料金で、広告が非表示になり、メールボックス初期容量が10GBに、添付ファイルの上限容量が20MBに増量。さらに、通常250件のホワイトリストが500件まで増量される。無料のサービスでは制限されているHotmail、MSN系以外のアドレスへのメール転送機能も利用できるようになる。
さて次回はファイル転送サービスを比較・紹介する予定だ。
この連載の記事
-
第5回
デジタル
画像や音楽で楽しめる無料ウェブサービスを一挙紹介 -
第4回
デジタル
無料の乗り換え案内は路線検索以外にも使える機能有り! -
第3回
デジタル
PCにソフトを追加せずに使える無料のオフィスアプリ -
第2回
デジタル
機能に差が有り! 使えるファイル転送サービスはコレ -
デジタル
あの定番無料ウェブよりもっと便利なサービスを探す! - この連載の一覧へ