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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミク×GSRポルシェ密着レポート 第12回

岡山の予選でミクポルシェノックダウン 決勝に期待!

2010年04月04日 03時30分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真●加藤智充、編集部

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SUPER GT第2戦はテクニカルな岡山!

 前戦鈴鹿からまだ2週間しか経っていないのに、もう第2戦である。ストレートが少なく、タイトなコーナーが多いテクニカルコースとして知られる岡山国際サーキット。かつては「TIサーキット英田」と呼ばれ、故アイルトン・セナのコースレコードが燦然と輝くこの岡山の地で、ミクポルシェはどのような戦いを展開するのだろうか?

 前戦でドライブシャフトが折れるというトラブルがあったが、同じ状況を避けるべく、ミクポルシェに若干の変更が加えられた。ドライブシャフトに負担をかけないため、8mmほど車高をあげて足回りをリセッティングしたのである。しかし、朝の練習走行ではこの変更がドライバーを悩ませることとなった。

 岡山国際サーキットは路面が荒れているので、クルマが飛び跳ねるようになってしまったことと、車高の高さからくるコーナリング時のロール(旋回中の横Gでクルマが傾くこと)である。あちらを立てればこちらが立たず。気温と路面温度が低いため、タイヤが暖まりにくかったこともあり、暴れるマシンを制しながらのドライブで、番場選手、佐々木選手ともなかなかタイムが上がらなかった。あとで佐々木選手に話を聞くと、「ブレーキング時にタイヤがロックしやすくなってしまっていた」とのこと。

 その後は、赤旗中断を挟みつつドライバー交代をしながらセッティングを見直していき、練習走行は終了した。大橋監督に話を聞くと、「足回りの変更は、正直あまり(変更前と)大差がなかった」と言う。レースはトライ&エラーの連続。想定してた結果にならないことがよくあるのだ。


予選1回目は余裕のクリア

 今回の予選は前戦と同じくノックダウン形式だが、まずはノックダウンに進む権利を獲得するための予選がある。その予選のファーストドライバーは番場選手。温まりにくいタイヤを温めるためにウェービング(車体を左右に振る動作)しつつ、ラップを重ねる。番場選手によると「岡山は鈴鹿と比べると距離が短いので、今日みたいな気温の時はタイヤを温めるために数周しないといけない。3周くらいウェービングしました」と語った。

 さて、予選1回目のクリア基準タイムは「1'39.593」。番場選手はベストタイム「1'35.530」を出してあっさりとクリア。続く佐々木選手も、なんと番場選手を上回る「1'35.433」を記録し、16位でノックダウンに進むこととなった。


痛恨のノックアウト!
「でちゃうアストン」にわずかに及ばず!

 ついに迎えたノックアウト予選。前回のニコニコ生放送では佐々木選手が先陣を切りたがっていたが、ここは最低限セッション1を勝ち残ってもらうためにと、番場選手がスタートドライバーを務めた。岡山国際サーキットの気温は13度、路面温度は26度という状況。誰もがスーパー番場タイム(SBT)を期待した――。

 番場選手が攻めているのは誰の目にも明らかなのだが、結果としてのタイムがまったく上がらないのである。いや、結果が出ないのはミクポルシェだけではない。前戦で一時はトップ争いをしたハンコックポルシェがまさかの最下位。度重なる改造を施しているシネチッタタイサンポルシェも下位に近い位置におり、ポルシェ勢が総崩れとなっていたのだ。

 番場選手も曰く「ポルシェとサーキットの相性が良くないとわかっていたけど、まさかここまでとは思わなかった」。それでも、SBT発動で渾身のベスト「1'33.350」を叩き出したが、33秒台に7~8台がひしめいており、上位陣でも32秒台と、マシンもドライバーの腕も今回は実に拮抗していた。

 番場選手がベストを出し、残り時間も少なくなってきたが、その時点で順位は通過ギリギリの16位にいたことから、「まあセッション1はクリアできたかな」と皆が安心した次の瞬間! すぐ下の順位にいた「でちゃうアストンマーチン」を操る、いぶし銀の大ベテラン・松田秀士選手が意地のベストタイムを記録し、ミクポルシェのベストを「0.142秒」上回ったため順位が逆転。文字通りミクポルシェの前に「でちゃった」のである(苦笑)。

 この結果、ノックアウト式予選は初戦で終了。最終的にミクポルシェのグリッドは17番手と、かなり後ろになってしまった。だがしかし、タイムを見るとまだまだ上に行ける可能性は高い。佐々木選手も「岡山でのレース経験は豊富なので、それを活かします」と心強いコメントをくれた。番場選手は、岡山のレースは荒れると前置きしつつ「序盤で抜きまくります! 岡山は狭いので一度前に出てしまえばなかなか後ろには下がりにくい。あとはクラッシュに巻き込まれない(笑)」と闘志を剥き出しにしており、二人ともモチベーションは高い。クールな大橋監督も「予選のデータを活かしつつ無駄を削いでいき、当たり前のことを当たり前にやる。そして必ず最後まで生き残り、鈴鹿以上の順位に立ちたいです」と、決勝を前に熱くなっていた。

 なお、今回もレイブリッグの物販ブースでASCII.jpオリジナル応援旗を販売しているので、決勝日の応援ではぜひ旗を振っていただきたい。加えて、Twitterのハッシュタグ「#39asciijp」を付けてつぶいてほしい!

(次のページへ続く)

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