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週刊 PC&周辺機器レビュー 第48回

パワフルなビジネスノートHP EliteBook 8440wを検証

2010年03月26日 12時00分更新

文● 池田圭一

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モバイル・ワークステーションの存在意義

 スリムノートが増えているパーソナル向けモバイルノートでは、外観デザインも特徴のひとつとして重視されている。ではビジネス向けは? と言えば、高信頼性や堅牢性が全面に押し出されるがゆえに無骨なものとなりがちだった。しかし、出先でモバイルが必要なシーンでは、ほかの人の目もあるものだ。スタイリッシュなスーツで競うならば、ノートパソコンにもそれがあっていい。

 HPの「EliteBook」シリーズのコンセプトは、「モバイル・ワークステーション」。ワークステーションといえば、目的に特化した高い機能と高信頼性を備えた主に法人向けのマシンである。これに「モバイル」を冠するのなら、単に可搬性を付加するだけでなく「持ち運ぶ」という目的に特化した機能が求められるはずだ。HPの出した答えのひとつが、今回紹介する「HP EliteBook 8440w/CT」である。

HP EliteBook 8440w/CT

「HP EliteBook 8440w/CT」。モノトーンで統一された落ち着きのあるカラーリングを採用。オフィスによく似合う


ビジネス仕様を満たす14型ワイドの高性能ノート

 外観から見ていこう。8440w/CTは14型ワイド液晶ディスプレーを搭載するスリム&ワイドノートの、カスタマイズモデル(CT)である。サイズは幅336mm×奥行き237mm×高さ31.3~39.5mm、A4用紙が入るファイルフォルダーとほぼ同じで、このサイズと基本デザインは、EliteBookシリーズの14型ワイド製品(8440p、6930p)と共通化されている。直線を多用したシンプルなデザインで、カラーリングはモノクローム(グレーの濃淡と黒)、天板にはヘアライン処理がほどこされており、自己主張を抑えた中にも高級感があり、上品な印象を受ける。

金属的な質感をいかした天板

金属的な質感を生かした天板はヘアライン処理で高級感を醸し出す。中にハニカム構造のマグネシウム合金が入っている

 このディスプレーサイズに合わせて、主要キー以外を独特な配列にしたキーボードが採用されている。スクエアタイプのキートップで、キーピッチは縦横約19mm、キーストロークは約2.5mm。普段使いのマシンとして遜色のない打鍵感である。またポインティングデバイスは、ポイントスティックとタッチパッドを併用できるデュアルポイントとなっていて、利用シーンによって使い分けられるのがうれしい。

スクエアなキーが並ぶキーボード

キーピッチ19×19mmのスクエアなキーが並ぶキーボード。やや左寄りになっており、右にはhomeキーやpg upキーなどの機能キーを配置

 なお、キーボード上部にはタッチセンサーや周辺光センサーが並び、音声出力の調整、無線のオン/オフができる。

タッチセンサー部

タッチセンサー部。軽く触れるだけで、ウェブブラウザーの起動や、無線LANやタッチパッドをオン/オフできる

 本体左側面には、3つのUSBポートやExpressCard/54スロットがあり、右側面には、モデムや有線LAN、光学ドライブやセカンドHDDを内蔵できる「アップグレードベイ」などがある。背面には映像出力系の端子類、前面にSDメモリーカードスロットと言ったように、コネクターやスロットが各部に分散しているのは、卓上で使うときに少々気になる。ただしその場合は、オプションで用意されている専用ドッキングステーションを利用することで、ケーブル類の着脱が簡略化できるように考えられている。

本体前面

本体前面。中央に、軽く押すとラッチロックを解除する大きなボタンがある。ボタンの左にはSDメモリーカードスロット

本体背面

本体背面。右からアナログRGB出力、DisplayPort出力、電源コネクター。

本体左側面

本体左側面。左から排気口、USB×3、IEEE 1394、ExpressCard/54、マイク、ヘッドホン

本体右側面

本体右側面。左からスマートカードスロット、アップグレードベイ、eSATA/USB、LAN、モデム

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