CPU性能は低いが意外と快適
バッテリー駆動時間も問題なし
LOOX Uに採用されているのは、インテルのAtom Z系プラットフォームだ。今回試用したのは、LOOX Uの中でももっとも安価な構成となるAtom Z520(1.33GHz)を採用したモデルだ。この辺もライバルのVAIO Pに近い。
動作は意外とスムーズだ。Windows Aeroをオフにすることなく、通常通り利用してみたが、半透明機能はオフ。画面の一部(特にスタートボタンなど)にちらつきを感じることもあるが、このあたりはグラフィックドライバーの整備待ちだろうか。重めのアプリケーションを動作させるとさすがにつらさを感じるが、ウェブを見てオフィスアプリケーションを使う、というくらいならば、特に厳しさは感じない。
理由のひとつは、ストレージにSSDを採用していることだろう。Windowsエクスペリエンスインデックスの値は「1.9」とふるわないが、これは主にプロセッサー性能から来るもの。ストレージの値は「5.9」と十分に速く、それが実利用でのパフォーマンスにつながっているものと考えられる。
とはいえ、CPU負荷は常に比較的高めだ。そのせいか、本体の発熱はアイドル時も高負荷時も極端な差はなかった。負荷が高いといっても、TDPが2WしかないAtom Zの発熱は少なく、耐え難いほどの熱は感じにくい。LOOX Uはファンを内蔵しており、ファン音は小さめだが常に盛大に回転している印象を受けた。おそらくそれが放熱に寄与しているのだろう。
各部の温度 放射温度計による測定、外気温は22℃ フルパワー時のデータはH.264の動画再生時に計測 |
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底面左側 | 底面右側 | キーボード左側 | キーボード右側 | ||
アイドル時 | 約31度 | 約34度 | 約30度 | 約31度 | |
フルパワー時 | 約34度 | 約36度 | 約34度 | 約34度 |
バッテリー駆動時間は、カタログスペックでは標準バッテリー利用時で約4時間、L型バッテリーで7.8時間とされている(JEITA測定法1.0)。今回は機材の関係上、標準バッテリーのみでテストした。「BBench」を使用して、無線LANで通信しながら計測した。結果は2時間前後で、おおむねほかのプラットフォーム同様の「公称値の半分」となった。Lバッテリーだとおそらく4時間弱、という結果になるだろうと予測される。なお、LOOX Uは無線LANに加えWiMAXを内蔵している。こちらを使った場合には、おそらくさらに1割程度短くなるのではないだろうか。
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