2009年度王者の製品はどれだ!?
それではいよいよ2009年の王者をチョイスしたい。今回のテストでは、CPU高負荷状態で~45℃以下になるのがハイエンドの部類となるだろう。このゾーンに位置する製品ならば、高TDP CPUのオーバークロックでも安心して使える性能を有していると見てよい。その中でもトップの数値を叩き出したのは、Noctuaの「NH-D14」だ。搭載ファンの回転数は1300rpmと低めだが、デュアルファン仕様による風量の多さでCPUも周辺コンポーネントの冷却効果が高く、ファンノイズも低めに抑えられている。今回の製品群の中では、文句なしにトップの性能と言えるだろう。2つのサイドフローが合体したような見た目のインパクトも好印象だ。
2位にはCPUが高冷却でファンノイズが低いAKASAの「FREEDOM TOWER」と、CPUと周辺冷却の両方が高いTITANの「FENRIR」をチョイスしたい。
今回はそのほかに、静音ユーザーとエントリユーザー向けのお勧め製品もチョイスした。静音ユーザーお勧めは、低ノイズでCPUも十分冷える結果を見せたサイズの「ZIPANG 2」だ。14mm角ファン1000rpmという他の製品には見られないファンの仕様が決め手である。
エントリユーザー向けはサントラストの「薙刀+ STNAG-PLUS」を推しておこう。ハイエンド製品に迫る冷却性能に加え、実売価格が3000円前後とリーズナブルなことがその理由だ。
なお、上記の選評は編集部独自のチョイスである。CPU冷却にこだわるか、静音性を重視するか、トータルバランスを重視するかで、ベストとなる製品は異なってくるだろう。前述のベンチマーク結果を参考に自分のベストチョイスを決めていただきたい。
来年はINTELのCore iシリーズの普及が進むだろう。すでに発売されているモデルはノースブリッジの機能がCPUに内蔵され、2010年早々に発売される新モデルではさらにGPUの機能が内蔵される。それに伴い、CPUのTDPが1~2割ほどアップするため、CPUクーラーもさらなる性能アップが必要となるだろう。来年は、さらにガッツリ冷える製品の登場を期待したいところだ。
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