いよいよ世紀の日食ショー(7月22日)まであと僅か。日本でも喜界島や奄美大島、屋久島、種子島などで見られるが、今回はかなり中国とブータンびいきな皆既日食である。
というのも、中国最大の都市「上海」、日本からの直行便もある「杭州」、中国中部の中心都市「武漢」、中国西部の中心都市「成都」、そして成都から近い直轄市「重慶」が皆既日食地帯に入る。
日本で例えるなら、東京、名古屋、大阪が皆既日食になるような、ピンポイントで大都市をカバーしている皆既日食なのだ。ちなみにブータンは国土のほぼすべてで皆既日食が見られる。羨ましい……。
上海の情報を収集する
そんなわけで「中国 皆既日食」で検索すれば、上海ばかりが目に付くが、上海だけピンポイントで皆既日食となっているわけではない。7月21日中に中国のどこかの都市に日本から飛んで、空港の航空会社カウンターで、上記の都市のいずれかの航空券を購入すれば、晴れて当日皆既日食を拝めるわけだ。
とはいっても、検索結果が「上海で皆既日食」の情報ばかりだから、とりあえず上海を選択肢のトップにおいておきたいのは人の性。
上海は、中国大陸で最も洗練され、ニューヨーク以上となる世界最多の10万人以上の邦人が滞在する都市だ。上海人のモラルは中国人の中でも最もいい部類であり、しかも中国人が「最も親日な都市」(2005年に上海で反日デモが起きたので意外かと思うかも知れないが本当だ)と言うほどだから、中国でも最も渡航しやすい都市である。
数万人規模の邦人がいる都市では日本語のフリーペーパーが発行されている。現地の日本人の間で信頼されているメディアとあって、中身は濃く、特にフリーペーパー激戦地の上海はすべてのフリーペーパーを揃えれば、全部読むのが嫌になるほど充実する。
「コンシェルジュ(関連サイト1)」「ウェネバー(関連サイト2)」「スーパーシティ(関連サイト3)」が中国の3大日本語フリーペーパーで、それぞれ現地中国情報を配信しているが、特にスーパーシティは過去のフリーペーパーの内容が雑誌をめくる感覚で、広告も含めて見ることができ、雰囲気を掴むのにはお勧めだ。
実は中国はそれほどヒートアップしていない
ホテルの予約は、「海外ホテル」などのキーワードで検索すれば、「楽天トラベル」や「Yahoo!トラベル」をはじめとして、中国上海のホテル予約業務を行なっている様々なサイトが検索結果に表示される。
前述のように、上海だけでなく中国のいくつかの大都市をはじめとして、空港のある中小都市を含めれば無数の都市で皆既日食が見られる。このため、中国中から皆既日食を見るべく中国人が大挙して上海にやってくることはありえない。
中国での皆既日食に関する報道は、一部の島々でしか見られない日本と比べるとヒートアップはしていない。上海ホテルの取り合いがあるとすれば、日本や韓国をはじめとした外国からの観光客によるものだろう(近年、韓国からの中国への観光客はかなり多いのだ)。
日本の旅行サイトで予約するアドバンテージは、ポイントが貯まり(ポイントサイトから旅行サイトにとんだ上で予約すれば2度オイシイ)、安心できるというところが大きい。ただ、中国では1部屋1泊3000円くらいから泊まれるホテルがごろごろあるし、航空券にしてもかなり割引率の高い格安航空券もある。
日本企業にマージンをとられることなく、限りなくオトクに泊まりたい、もっと沢山の選択肢からホテルを選びたい、安く中国国内を移動したいという読者もいるだろう。そこで中国旅行で使える、中国の旅行サイトを紹介しよう。
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