新チップセットでノートは「軽量・薄型」モデルが中心に!?
基調講演では、ノートパソコンの軽量・薄型化を容易にする新チップセットや新CPUの概要も発表された。同日発表されたリリースによれば、新チップセットの名称は「モバイル Intel GS40 Expressチップセット」とされている。
新チップセットや新CPUの利点は、超低電圧動作による低消費電力(および低発熱)と、パッケージサイズの小ささ。前述のエデン氏によれば、既存のCPUやチップセットの実装面積が3342mm2もあるのに対して、新CPUとチップセットであれば1415mm2と、半分以下のサイズになるという。この小型化プラットフォームによって、「Ultra-Thin(超薄型)ノートがメインストリームになる」とエデン氏は力強く宣言した。
実際に説明会場では、日本市場ではあまり馴染みのないパソコンメーカー多数が、厚さ3cm以下程度の薄型ノートの数々を出展していた(すでに発表済みの製品もあり)。CPUには超低電圧版Core 2 DuoやCore 2 Solo、Celeronを搭載するもようだ。従来なら高密度実装を得意とする日本メーカーのお家芸だった領域にも、台湾や中国、インドのパソコンメーカーが参入してくるようになると、日本メーカーもうかうかしていられないだろう。一方で消費者としては、薄型・軽量ノートの選択肢が増え、価格も手ごろに手に入れられるようになると期待される。
そのほかにも、通常電力版のCore 2 Duoに、最高動作周波数が3.06GHzの高速品が追加されるという。ちなみに、現在3.06GHz動作のモバイル向けCPUは、Core 2 Extreme X9100のみ。
新チップセット「Intel 5」シリーズはサラッと発表
Core i7に続く、Nehalemアーキテクチャーを採用したハイエンド~メインストリームデスクトップ向けCPU「Core i5」(関連記事)。2日の講演では期待されたCore i5の正式発表はなかったが、Core i5に対応する新チップセット「Intel 5」シリーズだけは、ごく簡単に発表された。
発表と言っても、チップセットの詳細には特に触れられず、Nehalemアーキテクチャーの特徴(8スレッド同時実行、Turbo Boost Technologyなど)への対応がうたわれたほか、2画面までのマルチディスプレー出力に対応すると公表された程度だ。ただし、マザーボードメーカーが多数のIntel 5シリーズを会場各所で出展しているのに合わせて、基調講演の壇上にも数え切れないほどのIntel 5搭載マザーボードがずらりと展示されていた。
各社のIntel 5搭載マザーボードについては、別の記事で紹介する予定である。また、3日にはインテルによるデスクトップ製品の説明会が予定されているので、もしかしたらCore i5に関する情報も出てくるかもしれない。
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