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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミクZ4密着レポート 第25回

嘆願書はもういらない! 初音ミクZ4、富士で完走!

2009年05月08日 20時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真/加藤智充、STGT広報課、編集部

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チーム関係者が語る富士と次戦SUGO

星名代表

 前戦鈴鹿から振り返ると、去年のもてぎに続いてかなりバタバタしてしまいました。苦しい戦いになるというのは予想していたのですが、鈴鹿のブローが想定外で。前戦が終わってからは、パーツが間に合う、間に合わないとかいろいろありまして、2週間が長くもあり短くもありました。しかし、メカニックやエンジニアがとても努力してくれて、なんとかココ(富士)にクルマを持ってくることができました。もう本当に奇跡に近い話です。その上で、順位がどうあれ完走できたということは嬉しいですね。嘆願書ナシで予選を通過するのは、レース業界の中では当たり前のことなんですが、ウチのチームからすると大きな一歩なんです。今まで以上にチームの結束が強固なモノになったと思います。今回、心配の種だったのは、新品ではなく、鈴鹿でトラブルを起こしたエンジンを使ったということでした。低速コーナーでエンジンがストールするなんてトラブルも予選日から出てしまいましたから。メカニックやドライバーのおかげで、大きなトラブルにならなかったのは幸いでした。次のSUGOではガラっとクルマが変わりますので、まずはトラブルを起こさずに完走することが目標ですね。

鈴木監督

 前戦の予想していなかったトラブルと、クルマをバージョンアップさせる間に挟まってしまった富士だったので、我慢と妥協と、いろんな意味で大変なレースでした。それをふまえての完走というのは、順位的には満足していませんけど、合格点なのかな、とは思います。次戦の仙台(SUGO)ではクルマを乗り換えるくらいの勢いではありますけど、今のクルマにも良いところはたくさんあるので、そこを伸ばしつつ悪い部分はどんどん変えていけたらと思います。見た目は変わりませんが、中身は大幅に変わりますので。しかし、クルマを新しくしたからといって、いきなり結果が出せるほど甘い世界ではないですが、今のポジションから卒業して、その次のステージから始められる状態にはもっていきたいですね。これまでは嘆願書ナシの予選通過や完走が目標でしたけど、今度からは順位を上げていきたいと思っています。

菊地選手

 今だから言えますけど、レース中はエンジンが非常に厳しい状態でした。ちゃんと直りきっていないエンジンを短時間で走れるようにしてくれて、我々がちゃんとゴールまでクルマをドライブすることができたのも、メカニックやエンジニア、スタッフのおかげなんです。今回のレースを振り返ってみれば、チームとしてやれることはやれた、という感じです。次戦まで長いインターバルがありますので、この間に新しい武器を仕入れられれば上位を狙えるマシンになるでしょうね。というか、もういかないとダメでしょう! 個人スポンサーやファンの方もシビレを切らしているでしょうし。完走したのはわかった、と(笑)。今後はエンジンもミッションも新しくなりますし、一戦でも早くトップ争いをできるマシンに仕上がって欲しいですね。早く結果を出したいです!

田ヶ原選手

 予選を自力で通れたというのは、この2週間の間にメカニックさんたちが不眠不休で作業してくれたおかげです。今回は、ドライで初めて完走できたワケですけど、反面、悔しさもかなりあります。雨のときは、「まぁしょうがない」って思えたんですけど、ドライであれだけガンガン抜かれるとドライバーとしては非常にストレスが溜まりますねえ。また、乗ってて気になったところは、リアのトラクション不足です。普通だったらガソリンが少ないほうが軽くて速いと思いますけど、初音ミクZ4はガソリンが満タンのほうがリアにトラクションがかかりやすいので、乗りやすく速いんです(笑)。次のアップデートでは、エンジンやミッションはもちろんですけど、この「リアのトラクション不足」も改善していかないと、予選などの一発は速くなるかもしれませんが、決勝になるとズルズルと置いて行かれてしまうでしょうね。次戦はクルマがかなり速くなると思いますし、クルマがトラブルを起こさない限り、もう予選落ちはありませんよ!(笑)個人スポンサーやファンの声援が我々の支えなので、次戦も応援お願いします!

 それでは、予選、決勝と駆け抜けた初音ミクZ4の勇姿をたっぷり堪能して欲しい。

(次のページへ続く)

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