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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第68回

コンテンツ元年をうたうソフトバンクの取り組み

2009年04月11日 13時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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実はS-1バトルよりインパクト大?
315円で26のサービスが使えるコンテンツ得パック

 前述の発表会でS-1バトルとともに発表したのが「コンテンツ得パック」である。このサービスでは26の公式サイト上のコンテンツを月額315円で利用できる。実際には一部機能を制限していたりとコンテンツプロバイダによって内容は異なるが、大変お得なサービスであることは間違いない。

 ユーザーの来場者からはS-1バトルの企画発表の時と同程度かそれ以上の大きな声が上がり、溝渕氏も「S-1よりもインパクトがあったのではないか」と自信を見せる。3月18日から受付をスタートしているが、申込数も順調に伸びている。

 26の公式サイトの内訳は、ニュース、天気予報、芸能・エンタメ情報、路線検索、辞書、ゲーム、デコメール素材などの20サイトが基本。「+スポーツ」では釣りやサーフィン情報、海外サッカーなどの6サイト、「+ライフ」ではビューティーや占い、絵文字素材などの6サイトで、ユーザーは「+スポーツ」か「+ライフ」かのどちらかを選択できる。

コンテンツ得パックは単純に非常にお得。サービスの中には一部機能を限定しているものもあるが、フル機能への導線にも当然なりうる

溝渕氏

ソフトバンクモバイル 溝渕氏

 「1つ315円だとなかなかすべてのサービスを使ってもらえない状況があり、もっともっと(公式サイトを)使ってもらいたいと思っていました。かなり商品力はあると考えています」(溝渕氏)

 ユーザーからすると非常にお得感が高いが、同時にコンテンツプロバイダーにとってはユーザー1人あたりの収入は減少する。この点はどうなのだろうか?

 「コンテンツプロバイダーの皆様からはそれぞれ反応がありました。とはいえ人気サービスでも、何十万人単位でユーザーを獲得することはなかなか難しいのが現状です。そこはコンテンツプロバイダーの皆様がバランスを考えられた結果、参加していただけました」(溝渕氏)

 ソフトバンクでは「タダシリーズ」として着メロやコミック、デコメールなどのサービスを無料で利用できるコーナーも用意している。今回のコンテンツ得パックも含めて、とにかくケータイコンテンツに触れてもらうこと、親しんでもらうことに重点を置いている様子がうかがえる。

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