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山谷剛史の「中国IT小話」 第41回

数字で知る、中国人の愛国心

2009年03月12日 10時00分更新

文● 山谷剛史

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3億人のネット人口、その8割が若者


 さて、中国の最新のインターネット統計によれば、中国のネット利用者は2億9800万人いる。12月末の統計だが、ネット利用者は増え続けており、今は3億人をとうに超しているだろう。そしてその8割(2億4000万人)以上が若者である。

インターネット利用者は増え続け、今頃は3億人超に

 さらに、そのほとんどがデスクトップPCの利用者と思っていい。携帯電話の利用も考えられるが、日本のような利用形態からは遠く離れていて、一般的に使われているのはメール代わりのショートメッセージ(SMS)程度だ。

若者ばかりが利用するインターネット

 中国では地域ごとに物価が違い、ライフスタイルも所得層ごとに違うので、「いくらだと生活がしんどい」と一概に言えないのだが、ネット利用者の中で大多数を占めるだろう「地方都市」を考えるに、収入が1000元(1万4000円程度)を切る家庭の生活はかなりしんどいはずだ。

ネット利用者の収入は思いのほか低い(1元=約14円)。ネット利用者の6割が月収の2万円以下だ

 で、収入が1000元以下のネット利用者は全体の43.7%である。もちろん、この中には、学生も多いので、親のスネをかじっている層も少なくない。

 ニュースを見る人はネット利用者の78.5%にあたる2億3400万人だ。世代別では、小中高校生が全体の68.1%、大学生が89.9%、ホワイトワーカーが83.1%、出稼ぎ労働者のブルーワーカーが73.4%となっている。

 2億3400万人がニュースを見て、そのうちの816万人がコテコテな「愛国中国ネチズン」なので、2億3400万分の816万、すなわち「3.48%」と算出される。100人が愛国心に響くニュースを読むと最大で3人か4人が立ち上がるのだ。

 またネット利用者全体から見れば、2億9800万分の816万なので「2.74%」と算出され、13億人と言われる中国の人口からみれば「0.6%」と算出される。

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