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トラブル発生! そのときあなたは?

カリスマネットワーク管理者への道(その2)

2000年10月02日 01時05分更新

文● 監査法人トーマツ 新妻正夫

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 数日前から部内のクライアントをNTからWindows 2000へアップデートしているのですが、最近Webページを開こうとするとエラーになり、メールサーバがエラーを出すなどの問題が散発的に発生しています。起きているのは「ホスト名からIPアドレスが解決できない」「ドメイン名が存在しない」といった内容のエラーのようです。いったい何が原因なのでしょうか?

 ホスト名からIPアドレスに名前解決できないといったトラブルは、Webサーバやメールサーバの名前(ホスト名)とそのIPアドレスを関連付けするための仕組みをつかさどるDNSサーバにトラブルが発生している可能性が高いと考えられる。

Windows 2000のDDNS

 Windows 2000では、Dynamic DNS(以下DDNS)という機能が搭載されている。DDNSは、Windows 2000のActive Directoryを構成する際に必要になるものだが、OSをインストールするときにオプションを何も指定しないと自動的に有効になるものだ。具体的には、TCP/IPの詳細設定で「この接続のアドレスをDNSに登録する」というオプションでDDNSがオンになっている(画面3)。

画面3
画面3 Windows 2000のDDNSの設定

 DDNSはこのオプションの説明どおり、PCのIPアドレスとホスト名をDNSに送信するというものだ。ところが、ネットワーク上の既存のDNSサーバがこの機能に対応しているかどうかと無関係にこれらの情報を送信してしまうために、問題が起きることがあるのだ(図5)。

図5
図5 DDNSの機能

 たとえば、DNSサーバのソフトウェアが古いバージョンでDDNSに未対応だった場合、最悪DNSサーバ自身がダウンしてしまう可能性がある。これを防ぐには、各クライアントのこのオプションを無効にするしかない。さらにWindows 2000のインストール時には、かならずこの指定をオフにするように徹底することだ。

 ただ、最近のDNSサーバのソフトウェア(Windows 2000標準のDNSやBIND 8.1.2以降)はDDNSにも対応しているので、ソフトウェアのアップデートを行なっておくのもいいだろう。

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