現在は建築業に携わる。逢いたい日本人は渡辺謙さん
――まず現在、本業は何をなさっているんですか?
ビリー 今は建築業に携わっているよ。子どもが生まれたのがきっかけで、ビデオの世界から建築業にシフトしたんだ。もともと建築業に携わっていた親戚がいたこともあってね。
――モデルとしての仕事は「プレイガール」でデビューされたんですよね。
ビリー 最初の作品はプレイガールだったけど、その次にメジャー誌「COLT」でJim Frenchに写真を撮ってもらったことが自分にとって大きかった。1999年に同誌の「Best Model of the Year」を獲得して、それからモデル業界に入っていくことになったんだ。
――やはり、少年のころから肉体の美しさに憧れを抱いていたんですか?
ビリー 体の鍛錬や美しさは、はじめは父から習っていた空手に影響を受けてるね。(肉体を作り上げるという意味で)いま携わっている建築の世界に通ずる、クリエイティブなものがあると思うんだよ。
――はじめてニコニコ動画でご自身のマッシュアップ動画を見られたときはどう思われましたか? また、運営側から来日のオファーがかかったときは?
ビリー 「ファンの方が、時間と労力をかけてこんなものを作ってくれたなんて!」と、初めはやはり驚いたけど、とてもうれしかった。昔から空手をやっていたこともあって、日本にはいつか行きたいと思っていたんだ。これはもはや運命だと思う。こうなるべくしてこうなっている、といったようなね。
――日本でぜひ逢ってみたい人はいますか? 俳優でも、思想家でも、どなたでも構いません。
ビリー 本当ならぼくの崇拝する宮本武蔵さんに逢いたいけど、残念ながら数百年前に亡くなってるからね。もし逢えるなら、「ラストサムライ」の渡辺謙さんに逢いたいと思ってるよ。
――ニコニコ動画、引いてはメインユーザーの日本人についてどう思いますか? また、ご自身の「哲学」についてお伺いしたのですが。
ビリー まず伝えたいのは、ニコニコ動画に動画を投稿している日本のユーザーはものすごくクリエイティブで素晴らしい作業をしているよね。(元の動画は)セクシーなところがかなりあるけど、うまく色々な要素を融合させることによって、素晴らしいものをクリエイトしていると思うんだ。
そこでぼくの哲学としては、ひとつのものに偏らず「バランス」を保つことが重要と考えている。陰と陽の思想だね。ボディビルダーの仕事もしたし、コンピューターのプログラミングにも関わったし――大学でコンピューターサイエンスを専攻していたんだ。COBOLやC++を学んでいたよ――モデルとして芸術的なところも見てきた。
コンピューターだけの世界に閉じこもっているのではなく、色んな世界に興味を持ってアクティブに行動してみること、それが重要なんだ。お前らはそこが「だらしねぇ」から、もっとがんばれよと言いたいね。