素晴らしきエクスペリエンスのために
筆者が狙っているのは「BDZ-T55」という機種。320GB HDDを内蔵し、実売価格は5万円台だ。シングルチューナーなのでW録はできないが、現在の筆者の懐具合を考えると5万円台は魅力的。
ただしT55にはホームサーバー機能がなく、LAN上の機器から録画番組を参照できない。ホームサーバー機能があるのは「BDZ-T75」(実売10万円前後)という上位機種らしい。
10万円という金額にやや躊躇する。懐を直撃して心臓に達する勢いだが、とりあえずT75を取り寄せてみる。素晴らしいエクスペリエンスを体験できればそれで本望ではないか。
早速セッティングをするためにT75の設定を開くと、確かにホームサーバーの項目がある。ここで公開する機器(type P)の登録をすれば、type PからT75のHDDの中身が見られるようになる。
撃沈! 野望は潰えた
いくつかの番組をBDで録画してtype Pで再生してみると、地上アナログの番組やCSの無料番組は視聴できた。ところがBSデジタルや地デジ、有料のCS番組などの映像を再生することができなかった。筆者の記憶が確かなら、最近のほとんどのVAIOであれば問題なく再生できるはずなのに……。
いろいろ試行錯誤したがどうにもならない。そこでソニーに問い合わせてみると「著作権管理が必要なコンテンツの再生は、CPUパワーが足りないのでtype Pでは非対応」との回答があった。ちなみに、今後の対応については「検討中」とのことだ。
撃沈である。確かにAtomマシンにそこまで望むのは酷なのかもしれない。VAIO Media plus自体がギリギリで動いているような気もする。CPU負荷率が平時20%程度なのが、VAIO Media plusを起動すると50%前後となり、ハイビジョン動画を再生させると60~70%の負荷率となる。
動画再生の負荷はそれほどでもないが、VAIO Media plusの挙動はややもっさりした感じだ。
VAIO Media plusに関してもう1つ残念なのは、ウィンドウ表示にしてもあまり縮小できない点。デスクトップの3分の2ぐらいのエリアを占めてしまうので、作業をしながらの「ながら見」はできそうにない。