今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を、色で表した地図を見せてもらった。太平洋側、静岡から名古屋、和歌山にかけて真赤に塗られている。
「静岡に住んでいると30年以内に震度6弱以上の揺れを体験する確率が26%ということですね」
あははは……。
「東京もですね、マグニチュード7以上の首都直下型地震が起こる確率は70%以上です」
うーむ。四川地震が呼び水になって首都地震なんてこと、ないですよね?
「日本に影響することはないですね。中国の建造物がいろいろ言われていますけれど、内陸であれだけ大きな地震が起きるというのは最大級で、建造物の是非以前に日本で起きても甚大な被害が起きたと思われます」
四川地震では東に2センチ、地軸がズレたそうである。地震で地軸が動くとは驚いた。さらに地震波は地球を6周したというから、どれほど巨大な地震だったのか。ちなみに直下型でマグニチュードが大きくても、深い部分で地震が起きたら被害はない。600㎞の深さは震源から600㎞離れているのと同じだからだ。四川地震は地上で断層が見えるほど浅い場所で起きたため、被害が大きくなった。
「震源というと点のイメージがあると思いますが、実際には面、マグニチュードというのもその面積で考えていただいていいと思います。下に何十㎞ということはなくて、横に何十㎞も伸びます」
ピンポイントで起きているんだとばかり思っていました。
「普通は震源地といっても1㎞ほどなので星印でいいんですが、大きな地震では線とか面で描くべきかもしれません。阪神大震災の時は50㎞弱、スマトラ沖地震では実に1000㎞ありました。東京から福岡まで全部震源ということですね。今回の四川地震では300㎞弱、東京から静岡の向こう(愛知側)までです」
次のページへ続く