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夏休みの自由研究がまだ終わっていない人に

防災の日企画! 地震を検知するお手軽キット

2009年09月01日 18時41分更新

文● 藤山哲人

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あの関東大震災から87年……

 いつもはバカみたいに「萌え萌え」言ってる「ゲーム・ホビー」だが、今日はちょっと違った一面を見せるぜ! 筆者はもともとテクニカルライター。難しいことをみんなに分かりやすく説明するのが本業なのだ! ということで、防災の日の今日は、地震のメカニズムと予知、そして最近発売された地震を検知するキットを紹介しよう! 文字が多いけど頑張って読んでくれ!

 さて、そもそも「防災の日」が定められたきっかけをご存知だろうか? 大正12年(1923年)9月1日(土曜日)、割烹着姿のお母さんが、帰ってくる子供たちのお昼ご飯を作っていた真っ最中の11時58分44秒に関東一円を襲った自然の猛威。「関東大震災」に合わせたのが「防災の日」だ。

 地震は多くの家屋を倒壊させたが、それ以上に激しかったのが火災。今ではライフラインのひとつとなっているガスだが、当時はほとんど整備されておらず、煮炊きと言えば「かまど」だった。昼どきなので多くの家庭がかまどに火を入れ、昼ごはんを作っていたために、地震直後から大火災に発展した。キャンプをする人なら分かると思うが、ガスコンロと違って、轟々と燃え盛る火はすぐに消すことができないのだ。

 そんなこともあって、今では9月1日に地震だけでなく火災などの災害も併せて防災訓練を行なうようになったのである。

※ご注意:地震やその予知に関しては未解明な部分も多いため、本記事では一般的とされている内容を元に構成してあります。また説明を分かりやすくするために、仕組みを簡略化したり表現を簡素化している場合があります。あらかじめご了承ください。

地震の検知はいまだ未解明分野

 もんぺや着物はカラフルな洋服に変わり、交通機関は蒸気機関車から新幹線や飛行機に、メディアは新聞からラジオ、テレビと経てインターネットに変わった。そろばんと計算尺はコンピュータに変わり、GPSや各種の高性能センサーも開発されたが、関東大震災から87年を経ても、地震の予知はいまだ未解明の分野だ。

 とはいえ、通信網やコンピュータの発達で、地震発生後、揺れを感じるまで数秒から十秒前程度までの情報公開が可能になっている。

 経験からも分かるとおり、たいていの地震は大きな揺れが来る前に小さく小刻みな揺れが来る。ゴゴゴゴという地鳴りを聞いたことがある人も多いだろう。そう「おっ!地震が来るぞ!」というアノ感覚だ。

 地震の揺れは、中学・高校で習ったかも知れないが、2つの揺れが波のように広がっていく。ひとつは「P波」と呼ばれ、縦方向に振動するもので、固体や液体、気体を伝わる波だ。これが地震の前に感じる小刻みな揺れ。岩盤中を秒速5~7kmで伝わる揺れの波だ。

地震の波は、初期微動のP波と本揺れのS波で伝わる

 もうひとつは、「S波」と呼ばれるもので、横揺れを伝える波。地震そのものだ。P波に比べると速度が遅く、秒速3~4kmで伝わる。またP波と違って個体(岩盤)のみしか伝わらない。

 地震を数十秒前に予知するしくみは、このP波とS波の速度差を利用して、地震がくることをあらかじめ知らせるようになっている。

 震源から50km離れた場所では、P波(初期微動)は7.2秒後(50km÷7km/秒)に到着。一方本揺れのS波は、16.7秒後(50km÷3km/秒)に到着する。つまりP波を検知した時点で地震を警告すると、本揺れが来るまでに最大で9.5秒の猶予ができるというわけ。

震源から50km離れた地点では、P波が届いてから遅れること9.5秒で本揺れが始まる

 この間に火を止め、机の下にもぐるなどの準備をすれば、被害が最小限に抑えられるという考えだ。とはいえ、一言で「P波を検知する」と書いたが、工事現場やトラックの走行などによる揺れと、P波を見分けるには、技術的にかなり難しいことをやっている。

 高速で走行する新幹線には、古くからこのような地震検知システムが装備され、P波を検知した時点で送電を遮断する地震対策が施されている。

 が、震源からの距離が遠ければ遠いほど、P波とS波の到達時間の差が大きくなるが、震源に近い場合は時間差がほとんどない。震源から10km地点であれば、P波は1.4秒後、S波は3.3秒後となり、猶予はわずか1.9秒だ。震源地となれば、P波とS波の到達時間に差がないため、ドカン!といきなり本揺れが襲ってくることになる。

 先の中越地震で新幹線が脱線してしまったのは、これが原因だ。直下型地震だったため、地震検知システムがP波を検知し電力を遮断しても時すでに遅し。送電を遮断しても時速200kmで走る新幹線は、急停止することができず(数秒で急停止したら地震より危ない)、本揺れの中を走行し脱線してしまったというわけだ。

(次ページへ続く)

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