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よろしくパソドック 第12回

たまにはネタなしで真面目に工作! 激安のPC電源連動型コンセントを作る!

2008年05月14日 22時15分更新

文● 藤山 哲人

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 魔法の特定ゲーム用デバイス「みるきぃ・ソーセージ」からすでに2ヵ月。ずいぶんサボってしまったが、何もなかったかのようにパソドック Vol.12をお届けしよう!
 前回の「みるきぃ・ソーセージ」は、完全にネタ先行で実用性は皆無(うはっ!バラしちまった!)だったので、ネットのアチコチで叩かれていた(笑)。
 そこで今回は、超実用性のあるPCの電源連動型コンセントを作ってみよう。PCの電源さえ入れれば、ディスプレイや外付けドライブ、スキャナなどの装置も一斉に電源が入るコンセントである!

チープさがカッコイイでしょ?

これがPC電源連動型コンセントの全貌!

PCの電源連動型コンセントって意外に高いじゃん!

 ディスプレイやアンプ内蔵スピーカー、スキャナに外付けドライブ、MIDI音源にプリンタなど、PC周辺機器は意外に多い。だがたいていの周辺機器は、PCと一緒に使うにも関わらず、電源はそれぞれ別個にスイッチONしなけりゃならない。これを煩わしく感じたことはないだろうか?
 しかもACアダプターを使うような周辺装置は、年中コンセントに差しっぱなしにしてないだろうか? ACアダプターは、装置を設計するエンジニアにとっては、機器の小型化やコストの削減で非常に重宝するものなのだが、ユーザーにとってはかなりやっかいな存在だ。
 たとえばPC用のACアダプターを使ったスピーカー。スピーカーの電源スイッチを切ったとしてもACアダプターがコンセントに刺さりっぱなしだと、ビミョーに電気を消費している。ためしに電源を切っているスピーカー用のACアダプターを触ってみるといい。もし床の奥底にあって触れない場合は、携帯電話を接続していない充電器のACアダプターでもいいだろう。ほんのり人肌に温かくないだろうか? これはACアダプターが電気エネルギーを熱に変換している証拠だ。これ以外にも、感じることができない磁力を無駄に発生させている。
 こんな電気の無駄遣いと周辺装置の電源をひとつひとつ入れていかなきゃならない煩わしさを解消するのが、PCの電源連動型コンセントだ。

 がっ! コレって結構高いじゃん!

 ってことに気が付いた。いやなに、筆者はずっと昔から電源連動コンセントを自作して使っていたので、市場価格を知らなかったのだ。しかもUSBコネクター連動タイプだと、えっ! 5、6000円もするのかっ!
 ということで、今回のパソドックは1000円をメドに自作してみよう!

まずはW(ワット)とA(アンペア)のおさらいから!

 PCの電源などでも同じみのW(ワット)数だが、今回のパーツ選びで重要になるので、おさらいしておこう。
 まずWは、機器の仕事量を示している。ただ家電製品の場合は、電気エネルギーを熱や運動などに変換しているので、Wの数値=消費する電気だ。家電には、消費する電気を示すWを明示する義務があるため、製品の裏などに貼られているシールに型番などとともに表示されている。

インクジェットプリンタの消費電力

このインクジェットプリンタの消費電量は0.4A。W数に直すと40Wとなる

 またテーブルタップなどの電線類には、消費する電気に変わり、電線が耐えられる最大W数が明示されている。

この値を超えて使うと家事の原因になる

テーブルタップに明記されている最大W数。1500WなのでAに換算すると最大15Aということ

 ただモノによっては、A表記されている場合もあり、これがクセモノ。テーブルタップには「1000W以上の機器を接続しないでください」などと注意書きがされているが、機器によってはA表記されているので、何Wになるのか分かんネーじゃん!なのだ。
 とはいえ、WもAも機器が消費する電気の量に変わりはなく、次のような計算式で、AからW、WからAを求めることが可能だ。

 〔W〕÷100=〔A〕
 〔A〕×100=〔W〕

 実に単純! 割ったりかけたりしている100は、コンセントに来ている100Vである。つまり100Wの電球であれば、1Aの電流を消費しており、40Wの電球であれば0.4Aの電流を消費しているという計算だ(厳密に言うとちょいと違うが、ココでは簡単な考え方でOK)。
 逆にテーブルタップなどには、最大7Aや12Aという表記が見られるが、W数に直すと7A×100Vとなり700Wまで、12Aの場合は1200WまでOKということだ。
 ちなみにPC用の電源でも容量がWで表示されている。最近じゃオーバー1000Wクラスもザラにあるが、もしPC内部の装置がすべて12V電源を使っているなら、先の公式から1000W÷12V=約83A(うはっ!そんなにパワフルだったのか!)まで供給できる電源ということだ。実際には、3.3Vや5Vなどを利用する装置もあるので、

 〔3.3Vの消費A数〕×3.3+〔5Vの消費A数〕×5+〔12Vの消費A数〕×12=〔PC全体の消費電力〕

 となる。〔PC全体の消費電力〕がATX電源のW数を越えていなければPCが安定して動作するってハズなんだが、実際には計算どおりにはならない様子だ。糞っ速のビデオカードを入れたから、ワンランク? ん~2ランクぐらい上の電源に変えておくか……ってかなり感覚の世界。アバウトだな~。

(次ページへ続く)

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