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古田雄介の“顔の見えるインターネット” ― 第7回

九龍城で生活、日本で引きこもり、議員になった“飛び地男”

2007年09月17日 08時00分更新

文● 古田雄介

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地図・歴史ファンなら必見のサイト


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 ある自治体の領土の中に、ポツンと存在する別の自治体の土地を“飛び地”と呼ぶ。古くは東ドイツに囲まれた西ドイツの西ベルリン、現在まで続くものならアフリカ大陸にあるスペイン領土のセウタなどが有名だ。

 この政治や民族問題が複雑に絡み合う特殊な地域に魅せられた、“ケロ”さんこと吉田一郎氏は、2002年にウェブサイト“世界飛び地領土研究会”を立ち上げた。

 詳細で読みやすい世界各地の飛び地の記述に、心酔する地図マニアや世界情勢の研究家は多く、コアなファンは増え続けている。筆者もその一人だ。

 しかし、吉田氏が語った半生は、このサイト以上に興味深い。

 無法地帯として有名な九龍城砦*で一人暮らししたあとに、香港でジャーナリストとして活躍。その後、香港と日本で引きこもりとなり、2007年4月8日、さいたま市議会議員に当選という、漫画も真っ青などんでん返しの連続だ。

 そんな吉田氏の半生を振り返ってみると、常に“飛び地”というキーワードが付いて回っていた。顔の見えるインターネット 第7回は、インタビューを通じて吉田氏がいかに“飛び地”男として目覚め、生きてきたか、その全貌をお届けしよう。

世界飛び地領土研究会

飛び地領土研究会

世界中の飛び地に関する情報をまとめたサイト。最近は国の成り立ちという点に注目し、中立地帯非公認の国々など、記事のジャンルを拡大している。トップページだけで1日のユニークユーザー数は700〜800ほど。シーランド公国ピトケアン島といったページが、Yahoo! Japanのニュース記事で引用された際には、ユニークユーザーが1日数万まで跳ね上がったという。

*九龍城砦は、香港にある歴史的な文化財。香港がイギリス領だった時代も例外的に中国領とされたため、九龍城砦一帯はイギリスの法が通じない無法地帯となり、難民などが住む巨大なスラム街となった。現在は香港政庁により取り壊され、九龍寨城公園となっている。


(次ページに続く)

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