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データの悪用ではないか:

順天堂大医学部 女性減点のいい加減な理由

2018年12月13日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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●男女差の過剰主張は大きな負担に

 順天堂大学医学部は、女性受験生の減点を目的として、医学的根拠をいい加減に扱っていたように感じられてもおかしくありません。どんな経緯で採点基準が提案されたのか、大学は今でもこの論文が採点基準の根拠になると考えているのか。順天堂大学に問い合わせたところ、二次試験の基準値は主にこれまでの経験的なデータに基づき評価したもので、従来の合否判定基準は廃止するという答えでした。

 最後に、2005年に学術誌「American Psychologist」に掲載されたジャネット・シブリー・ハイド教授の論文「ジェンダー類似性仮説(The Gender Similarities Hypothesis)」は、男性と女性は心理的に大きく異なるものだという主張とは正反対に、男性と女性の心理的変数は、実はとてもよく似ているという仮説を紹介してます。統計解析データは仮説を支持しており、男女の差があるという過剰な主張が、職場や人間関係の大きな負担となっているとも指摘しています。


※追記と変更:順天堂大学から問い合わせへの回答があったので追記しました。(12月13日17時24分)写真を変更しました。(12月14日10時24分)



書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。赤ちゃんの父をやっています。育児コラム「男子育休に入る」連載。Facebookでおたより募集中

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