「V750 Semi-Modular」を試してみる
ここからは、定番&鉄板の電源ユニットのひとつとなるCooler Master「V Semi-Modular」の750Wモデル「V750 Semi-Modular」を、実際にハイエンド構成に接続。ストレステストを実行した際の+12V、+5V、+3.3V出力をモニタリングツールで見ていこう。
テスト環境はLGA2011v3プラットフォームで、CPUにHaswell-Eの8コア/16スレッドの「Core i7-5960X」、ビデオカードにGeForce GTX 1080 Tiを搭載。CPU、GPUともに負荷をかけるストレステストでは、最大消費電力は446W程度になっている。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i7-5960X」 (8コア/16スレッド、定格3.0GHz、最大3.5GHz、TDP 140W) |
マザーボード | ASUS「RAMPAGE V EXTREME」 (Intel X99 Express) |
メモリー | G.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」 (DDR4-3000MHz@2666MHz/8GB×4) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti」 |
SSD | SAMSUNG「950 PRO」(NVMe 512GB) |
電源ユニット | Cooler Master「V750 Semi-Modular」(750W、80PLUS GOLD) |
OS | Windows 10 PRO(64ビット) |
テストには、ストレステストの「OCCT」や、システム診断ツール「AIDA64」、「3DMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を使用。各々、負荷テストやベンチマークを実行し、+12V、+5V、+3.3Vの出力を「AIDA64」を使ってモニタリングしている。
まずは、OS起動後、なにもせずに20分程度放置したアイドル状態。出力変動を表示する「AIDA64」の「Voltages」を見ると、波形にブレはなく、フラットになっている。最小、最大、平均値を記録する「Statistics」では、+5Vに変動が見られるが、変動幅は0.040Vと極小で定格出力を維持している。
アイドル状態では
波形はブレない
OCCTでも波形はブレないが
電圧はわずかに下がる
続いてはストレステスト「OCCT 4.5.1」の「CPU」と「POWER SUPPLY」を各々30分間実行した際の結果だ。
「CPU」テスト開始とともに、+5Vが5.000V、+3.3Vが3.328Vに下がったものの、その後は変動なくフラットになっている。なお、テスト中の最大消費電力は235Wで、負荷率は約31%になっている。
続けては、GPUにも負荷をかける「POWER SUPPLY」で、最大消費電力は446Wにアップ。波形がフラットなのは同じだが、+5Vは定格を割る4.960Vを記録。また、+12Vにも変動が現れ、12.096Vから0.096Vダウンした12.000Vになっている。
AIDA64でもOCCTと同じ結果に
高負荷のストレステストの最後は、「AIDA64」が搭載する「System Stability Test」をCPU、メモリー、ストレージ、GPUなど、テスト項目をフルチェックした状態で実行した結果だ。
傾向は「OCCT」の「POWER SUPPLY」実行時と同じで、出力最小値は+12Vが12.000V、+5Vが4.960V、+3.3Vが3.312Vになっている。
3DMark実行時でもVGAで大事な+12Vが
定格電圧を割ることはなかった
3Dベンチマーク系もチェックしてみよう。「3DMark」のプリセット「Fire Strike Ultra」と、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を4K解像度、「最高品質」で30分間ループさせた際の結果になる。
両方とも+5Vや3.3Vは、CPUやストレージへのアクセス時に多少変動している感じだが、変動幅はストレステスト時と同様にわずかで、ビデオカードで大事な+12Vも含めて、定格を割ることはなかった。
一度買ったらなかなか買い換えないのが電源
高品質で安定した電力を供給できるものを選ぼう
電源はかなり重要なPCパーツだ。電力が安定しないと各パーツに影響を与える可能性がある。「V750 Semi-Modular」のように、高負荷時にも安定した電力を供給できる電源ユニットを選びたい。
この連載の記事
-
第57回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】「DeskMeet X600」と組み合わせたいCPUクーラーを見つけ出す! -
第56回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】天然木フェイスが秀逸なPCケース「North」を触ってみた -
第55回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】PCIe4.0最速クラスで2TBが2万円切り!SUNEASTのSSD「SE900 NVMe 70」を使ってみた -
第54回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】大型水枕を装備するAlphacool製水冷ならCore i9-13900Kを余裕で冷やせる? -
第53回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】定番CPUクーラーDeepcool“AK三兄弟”の実力を再チェック! -
第52回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】定番140mmファン4製品の性能を比較 -
第51回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】用途や環境によっては500GBで十分! WD_BLACK SN770の500GBを試してみた -
第50回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】DeepCoolの白色クーラー「AK620 WH」はCore i9-12900KFを冷やせるか? -
第49回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】NVMe SSDの新定番「WD_Black SN770 NVMe」はPCIe3.0環境でも優秀か? -
第48回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】注目度MAX! DeepCoolの激安CPUクーラー「AK400」を試す -
第47回
PCパーツ
【鉄板&旬パーツ】2万円切りのMini-ITXマザーBIOSTAR「B660GTN」を試す - この連載の一覧へ