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デスクトップPCの油没冷却に再挑戦! 第3回

「A10-6800K」油没リベンジで“普段使いはOK”を達成

2017年02月26日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII.jp

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 デスクトップPCの油没冷却特集第3回は、AMD「A10-6800K」を使用したデスクトップPC油没冷却のリベンジである。これまではスティックPCでの成果を得ているが、既報の通り2016年1月のテストでは「A10-6800K」の熱に敗北した。

「A10-6800K」の熱をどうにかしよう大作戦パート2

 おさらいとして、「A10-6800K」はTDP 100Wである。これをどうにか常用できるラインがわかれば、TDP 65WのCPUのときの目安になるし、ゲーミング環境油没計画における最大の問題点であるGPU冷却への足がかりにもなるだろう。そんなわけで、リベンジマッチの様子を見ていこう。

まずコーティング

 第2回で触れているように、約12ヵ月間、油に沈んでいたマザーボードはその機能を失っていた。コーディングしてしまえば油の浸透を抑制することが可能ではないだろうか。

 といっても、国立情報学研究所のようにパリレン樹脂を蒸着するのは、専門の施設が必要なので難しい。そこで思い出したのが、プロオーバークロッカーの清水貴裕氏が「ツクモOC塾」で使用していたプラスティディップだ。

 スプレーでゴムコーティングを施せるもので、これを使用すれば基板への油の浸透を抑制、もしくは遅延させられるかもしれないと考えた。

 コーティングを施すマザーボードは、ASRock「A88M-ITX/ac」。編集キタムラによると「油没と聞いて、倉庫に眠りし財宝を発掘しました!」とノリノリで届いたそうだ。ASRockは、ご理解のあるフレンズだ。

ゴムコーティング剤の「プラスティ・ディップ」。黒以外にもカラーがある

APUのヒートスプレッダー上部のみマスク。あらかじめ、必要なケーブル類を接続して準備完了

塗布。まんべんなくとはいかず、隙間やPCI-Eスロットの付け根などは、重点的に吹き付ける必要があり、マスキングテープを用意したほうがいい

3回ほど重ね塗りをした

乾いてくるとゴムっぽい、マットな感じに。マザーボードが黒色だったので、異なる色のプラスティディップにしておけば、塗布残しを見つけやすかったかもしれない

4時間ほど乾燥させてから、マスクを外したところ。側面と裏面も表面と同様にコーティング済みだ

念のため、通電テスト

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