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ちゅーやんの「寝ても覚めてもゲームまみれ」 ― 第38回

VOCALOIDのクリエイターが語る楽曲制作への想い

「黒猫のウィズ」初音ミクコラボテーマ曲を手掛ける人気ボカロP DECO*27氏、Mitchie M氏が語る

2015年11月12日 17時00分更新

文● ちゅーやん

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楽曲制作はドラムとベースで土台づくりから

── お二方とも、リアルの楽曲制作もされていますが、VOCALOIDで楽曲を制作する上での違う点を教えて下さい。

DECO*27氏:もっとも違うのはVOCALOIDのほうが時間がかかるということ。歌や楽器含めて打ち込む時間がかかります。今ではボーカリストの方に楽曲提供をすることも多いのですが、ボカロ曲の歌に関して声のトーンや表現などの細かい調整を打ち込みで作っているので楽曲制作を開始したころはリアルの人と初音ミクの間に壁がありました。

Mitchie M氏:DECO*27さんと同じで、VOCALOIDでの制作は時間がかかりますね。僕の場合は1曲を完成させるのに1ヶ月ほどかかってしまいます。

DECO*27氏:僕の場合はだいたい1週間くらいで制作できますが、1ヶ月もかかると集中力が…。でも、Mitchie Mさんの場合は“神調教”って言われてるほどの完成度なので納得です。

Mitchie M氏:ありがとうございます。DECO*27さんに褒められるのは嬉しいですが、制作する上での効率がちょっと悪いと自分では思います(笑)。VOCALOIDは基本的に初音ミクしか使っていませんが、低い音がやや得意ではないという印象ですね。あとは歌詞にも気を使います。音域と言葉によって発音や声質が違ってくるので。

── VOCALOIDのほうが早く楽曲がつくれると思っていました。VOCALOIDの楽曲が完成するまでの流れを教えて下さい。

DECO*27氏:最初はドラムからつくりはじめます。「どっちー」とか「だっちー」などの簡単なリズムからですね。このリズムをつくってから曲をつけていきます。この状態ではギターなどのメロディは入っていません。そこから歌詞を考えて外に出すというのが流れです。
 僕の中でギターはあくまでもおまけ扱いです。リズムと歌とベースさえあればいいと思っています。ギターよりも“歌声”が主役であると考えています。

Mitchie M氏:打ち込む作業は僕も同じですね。DECO*27さん同様に、ドラムとベースを決めて土台をつくります。その前に僕の場合は曲のジャンルを決めて、そこからテンポが決まって、コード進行とメロディをラフで打ち込みます。そしてドラムとベースを作り上げ、上物へとアレンジを詰めて行きます。
 オケが出来上がったら、ボカロの調声に入って、それをミックスさせて完成という感じですね。

絵師や動画師とは直接会ってコミュニケーションをとる

── 初音ミク用に制作した楽曲が“歌い手”というリアルの人に取り上げられたときの感想はいかがでしたか。

DECO*27氏:当初は嬉しいという感情と違和感という感情が同時に来ました。初音ミクのためにつくった楽曲なので、初音ミクが歌うのが1番だと思っていました。それこそ、初音ミクは女性用の“キー”で制作していますが、男性が歌っていて新鮮さを感じましたね。“初音ミク以外の声”で歌っているのにはおどろきです。

Mitchie M氏:実は僕の楽曲は「歌ってみた」カテゴリの動画はそれほど投稿されてない印象です。どちらかというと「踊ってみた」や「演奏してみた」のほうが多いイメージですね。

DECO*27氏:Mitchie Mさんの曲は“ミクの歌”として完成されているので、歌い手さんの付け入る隙がないんですよ。

Mitchie M氏:いやいや(笑)。でも「歌ってみた」文化が広がっている今、あまり歌われないのもそれはそれで寂しいですね(笑)。

── 動画として公開するにあたって、絵師さんや動画師さん(動画をつくる人)も携わることになると思いますが、どのようなきっかけで知り合えたのですか。

DECO*27氏:ニコニコ動画に最初あげたときは“一枚絵”を借りて、そこに歌詞をいれて自分でアップしました。偶然にもアップした曲を気に入ってくれた人が自主的にPVを制作していただき、連絡を取り合っていっしょに制作を開始したのが始まりですね。絵に関しては「pixiv」などでも自分で気に入った絵師さんにアクションをかけます。
 ひとつのコンテンツを仕上げるにあたって、携わる人には基本的に直接会ってコミュニケーションを取るようにしています。

Mitchie M氏:僕もニコニコ動画に最初に曲を投稿したときは “一枚絵”でした(笑)。その後動画を付けるようになりましたが、僕も極力動画師さんに直接会ってお願いするようにしていますね。仮に会えない人でもTwitterやメールなどで積極的にコミュニケーションを取ることは絶対必要だなと思います。また動画師さんは動画師さん同士で横につながりがあるので、紹介を通じて色々な動画師さんとご一緒できるのも面白いですね。

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