3月17日、Windows公式ブログ上で開発中の次期OS「Windows 10」の販売開始時期を2015年夏とし、世界190ヵ国・111言語でリリースすると発表し、6月1日、ついに公式ブログ上で「7月29日」からアップグレード開始と公表された。Windows 8.1の後継OSとして、いろいろな機能のブラッシュアップが行われている。
この連載ではプレビュー版の「Windows 10 Insider Preview」を利用し、Windows 10の新機能の紹介、解説をする。
マイクロソフトのウェブサイトに、Windows 10エディションの機能比較表がアップされた。PC向けのコンシューマ向けのHomeエディション、上級者向けのProエディション、企業向けのEnterpriseエディション、教育機関向けのEducationエディションの4種類を比較している。
まず、「Core Experiences」と分類された基本機能はすべてのエディションに搭載される。スタートメニューのカスタマイズやWindowsディフェンダー、Windowsファイアウォール、高速起動、バッテリーセーバーなどはもちろん継承。新ブラウザーのMicrosoft Edgeをはじめ、コルタナやWindows Hello、タブレットとPCの操作モードを切り替えられるContinuum、仮想デスクトップなども搭載される。
「Business Experiences」に分類される機能はエディションによって異なる。Enterpriseが最上位エディションとなり、すべての機能を搭載する。なぜかEducationエディションも優秀で、「Long Term Servicing branch」と呼ばれる機能のみ搭載していない。これはミッションクリティカルなシステム向けのアップグレード機能で、安全性を確認してから適用する仕組みだ。
Proエディションに搭載されないのは、「Long Term Servicing branch」に加えて、セキュアな方法で外出先から社内に接続できる「Direct Access」やWindowsをUSBメモリにインストールできる「Windows To Go Creator」、特定のアプリの実行を禁止する「AppLocker」、拠点間の通信を高速化する「BranchCache」、スター画面をグループポリシーで管理する「Start Screen Control with Group Policy」などの企業向け機能。さらに、まだ詳細は不明だが携帯端末などのセキュリティを確保したり、IT管理者が設定することで特定のタスクを行おうとする際に端末をロックしたりできる「Credential Guard」「Device Guard」「Granular UX Control」なども搭載されない。
Homeエディションは更に機能が少ない。目立つ機能としては、暗号化機能の「BitLocker」や遠隔操作の「リモートデスクトップ(サーバー側)」、仮想化機能の「Client Hyper-V」などが搭載されていない。企業向け機能ではドメインが利用できなかったり、グループポリシーがない。
グループポリシーエディタで「BranchCache」機能のオンオフができる
「Windows To Go Creator」でWindows 10を持ち運ぶことができる
「AppLocker」で実行ファイルの規則を作成しているところ。任意のアプリの挙動を制限できる
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