Boot CampでWindows 10プレビューも動く
もちろんiMac 5KでもBoot Campを利用できるので、早速Windowsをインストールしてみた。どうせなら、ということでWindows 10テクニカルプレビューをインストールする。
まずはISOファイルをマイクロソフトのサイトからダウンロードし、「Boot Campアシスタント」を起動する。基本的にほかのMacと同様に、指示に従って操作を進めればいいだけ。再起動後にアカウントを設定し、さらにしばらく待てばWindowsが起動する。
早速、解像度をチェック。あれ、どうしても5Kで表示できない。Boot Campのドライバーでは最高3840×2160ドットまでの解像度しか対応していないようだ。ちょっと残念。とはいえ、4Kではあるのだから、十分高解像度ではある。高解像度写真・動画編集以外の作業は、Boot Campでも問題なく行なえる。
ハードウェアのスペックも超充実
試用したモデルは、CPUが3.5GHz駆動のCore i5。メモリーは8GBで、グラフィックスはAMD Radeon R9 M290X、グラフィックメモリーはGDDR5 2GB、ストレージは1TBのFusion Driveという標準構成。とはいえ、ビジネスユースはもちろん、4K動画の編集も行なえる。
最大20Gbpsのスループットを実現したThunderbolt 2ポートを2つ備えており、高速な外部ストレージを増設できる。もちろん、Mini DisplayPortで出力することも可能。USBの4ポートはすべてUSB 3.0に対応。無線LANは、IEEE 802.11a/b/g/nに加えて、最新最速の.11acもサポートしている。OSはYosemiteだ。
ちなみに、パーツのカスタマイズもできる。CPUにCore i7、32GBメモリ、1TBのSSD、グラフィックはAMD Radeon R9 M295X 4GB GDDR5を選択すると、お値段48万600円。なかなかの金額になるが、ハイエンドモデルと考えてみればあり。ボーナスをいっぱいもらえているなら、ぜひアップグレードしたいところだ。
動画編集にチャレンジするか結婚式を控えているなら安い
でもお高いんでしょう? と思うことだろう。標準モデルの一部店頭での実売価格は24万円強から。デルの5Kモニターの価格が2500ドルと発表されているので、同価格かそれ以下で最新のiMacが手に入ってしまう。4Kを超えるハイクオリティーな5Kディスプレーも含んだ価格と考えれば、安くさえ感じるのだ。
もし、幸せにも結婚式を控えているなら、もうけもの。プロフィールビデオやオープニングビデオを自分で作ってしまおう。全部依頼すると、20~30万円は軽く吹っ飛んでしまうが、自分で作ればiMac 5Kを買ってもおつりがくる。作り方は「第128回 『iMovie』で結婚式のプロフィールビデオ作成料金を浮かす技」を参照して欲しい。
写真の編集に興味を持っている人にもお勧め。オーバースペック気味とはいえ、高品質なディスプレーで作業するのは気持ちいい。好きこそ物の上手なれ、と言うようにあっという間に上達すること請け合いだ。また、スマホやコンデジでも4Kを撮れる製品が出ているのだから、どうせ動画を撮るなら4Kで残しておきたい。当然、4K動画編集をしたくなるが、iMac 5Kなら等倍表示で作業できる。
ライターとしては、圧倒的に文字が綺麗なのに惹かれる。ウェブページも読みやすいし、原稿を書くのも気持ちがいい。デスクトップが広いから、フルHD4画面分くらいの使い勝手がある。iMac 5Kには映像入力ができないので、これを2台並べてデュアルディスプレーにするのが無理なのはちょっと残念だ。
実際のところ、通常のディスプレーでこの記事を読んでいる人がほとんどだろう。5Kの圧倒的な描写力は見てみないと実感できないので、興味を持たれたらAppleストアや量販店で、ぜひ5Kのディスプレイを直接チェックして欲しい。24万円前後の価格だが、十分すぎるほど価値アリのモデルと納得するはずだ。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。
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