One to Many、そしてグローバル化へ
もうひとつ、遠藤社長が最近、口にしているのが、「One to Many」である。
「ひとつの成果を横展開することで、迅速に、そしてコスト競争力を持ったビジネスができるようになる」と遠藤社長は、その意味を語る。
もともとNECは、「One to One」という言葉をいち早く使ってきた経緯がある。そして、日本を中心とした大型ソリューションビジネスを手掛け、一品一様型のシステム構築を得意としているNECにとって、One to OneはいわばDNAともいえるものだ。
だが、遠藤社長は、One to Manyこそが、今後のNECのビジネスに重要であるとする。
「グローバルで戦うには、One to Oneのビジネスだけでは限界がある。One to ManyがこれからのNECには必要だ」
NECは、海外売上高比率25%を当面の目標にしている。2013年度実績では19%。目標に到達するにはまだ距離がある。
その点でも、One to Manyは、グローバルでの事業拡大を目指すNECにとって避けては通れない取り組みだといえるだろう。そして、世界の想いを、未来へつなげることを目指す「Orchestrating a brighter world」も、NECのグローバル戦略を加速することを担うキーワードになる。
この2つの言葉の裏には、グローバル化に本腰を入れて取り組む姿勢が見え隠れする。
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