「ノンフライヤープラス」は低温調理志向へ
ノンフライヤープラスの改良点は、まずバスケットにあります。底面の金属網は取り外しが可能、かつ肉や衣のこびりつきを抑える「ノンスティック加工」が施され、食洗機にも対応しています。
これは、初代の金属網は食材がくっつきやすく、手入れしにくいという日本のユーザーの声を反映した結果だそうで、確かに調理後の手入れは簡単です。あのフィリップスに意見をして特別仕様を造らせるとは、さすが日本のユーザーです。
そのバスケットにかぶせる金属製の「バスケットカバー」も新たに付属します。熱を撹拌するファンの風量は結構大きいので、食材が乾燥して軽くなると飛び跳ねるケースもあります。そこで、このカバーを被せることで、飛び跳ねるのを防止しようというわけです 。
そして操作系がダイヤル式から、タッチパネル式になりました。設定可能な温度も、初代の80~200度から、60~200度までと低温側に伸び、5度単位での設定ができます。また、タイマーの設定時間も30分から60分へ延長されています。これは低温調理器としてのメリットを、より打ち出していこうということでしょう。
ノンフライヤーはその機能から言って、揚げ物以外のさまざまな調理が可能です。そこをあえて訴求しなかったことで、メリットをわかりやすく伝わりヒットにつながった。そこで、今度は本来持っているポテンシャルを、日本のユーザーに試してもらおうということでしょう。
次回は実際に何かを作って、食べてみた結果をお知らせしたいと思います。ちなみに私、普段はカレー以外の料理はほとんどしません。
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著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ
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