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徹底特集 「iPhone 5s」&「iOS 7」を全力チェック! 第12回

auはiPhone 5を高額買取! タブレットと通信量を分け合い可に

2013年09月13日 16時30分更新

文● ASCII.jp編集部

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 KDDIはiPhoneを扱う3キャリアの先頭を切って、新iPhoneに関する記者会見を開催した。

 まずは注目の料金から。パケット料金が最大2年間、月5460円(通常は5985円)になるなど、基本的なプランと月額料金には変更はなし。ただし、新iPhoneでの目玉が、機種変更時の旧端末買取と、スマホとタブレットでのデータ通信量の分け合いだ。

通常のパケット料金については基本的に変更はない

iPhone 5の16GBモデルで2万4000円相当での買取
そのまま新しい機種代金として使える

 まず1点目の端末買取。これは今年6月からスタートしたもので(関連記事)、auユーザーが機種変更する際にその時点で利用しているau版iPhoneや一部Androidスマホを下取りするプログラムである(MNPなど加入する際の他キャリア端末は対象外)。この対象端末にiPhone 5を追加した。

 金額的にも「大手量販店の買取価格より数千円は高いはず」(KDDI取締役執行役員専務 石川雄三氏)と語るように自信を見せる。

  iPhone 4s iPhone 5
16GBモデル 1万5000円相当 2万4000円相当
32GBモデル 1万7000円相当 2万6000円相当
64GBモデル 1万9000円相当 2万8000円相当

 なお、上記の金額は11月30日までとされている。下取りはauポイントでの還元となり、ポイントは1ポイント=1円換算で、端末購入時にその場で利用できる、つまり新iPhoneの端末購入代金に充当できるのがうれしい点だ。

電波的にやや不利なau版iPhone 5からの
移行を促す施策か

 後述するが、au版iPhoneは、iPhone 5は2.1GHz帯のLTEネットワークしか利用できないのに対し、iPhone 5s/5cは、auが当初から力を入れ、建物などに入りやすいほか、実人口カバー率で今年度内99%を目指すという800MHz帯のLTEネットワークに対応する。この強力なネットワークが利用できるiPhone 5s/5cに、積極的に買い換えてもらおうとする施策と考えられる。

800MHz帯対応の新iPhoneへの移行を買取でサポートする

来春からスマホとタブレットで通信料を分け合う
スマホ+タブレットで、タブレット分は月1050円

 2点目が4G LTE対応スマホ/タブレットとでデータ通信量を分け合える「データシェア」が来春にスタートする点。これはスマホ側に割り当てられた7GBの月間データ通信量と、4G LTE対応タブレット側に割り当てられた2GBの通信量を合算して利用でき、タブレット側の月額料金が抑えられているというものだ。

 データシェア利用時の4G LTE対応タブレットの月額料金は2992円。しかし、タブレットを新規/機種変更で購入した場合は「LTEフラット for Tab cp スタート割」として、なんと最大2年間、月1050円の追加で利用できる(ISP料金として月315円がプラスで必要、端末代金は別)。

スマホとタブレットでデータ通信料を分け合えるサービスを来春スタート。しかもタブレットを新規/機種変更で購入した場合の基本利用料はキャンペーンで月1050円!

 「データシェア」のスタートは来春とちょっと先になるため、2014年5月末までは「先取り!データシェアキャンペーン」を展開する。これはスマホと4G LTE対応タブレットを「スマホセット割」で加入することで、それぞれ7GBずつ利用できるというもの(データの分け合いはできない)。こちらもタブレットの通常の月額料金は2992円だが、新規/機種変更で購入時は最大2年間、月1050円となる。

データ分け合い自体は来春スタートだが、それまではキャンペーンでタブレット側も7GB使えて、同じ月1050円だ

 「スマホもタブレットもauで」という施策なのだろうが、新型も含めて期待されるiPad miniと新iPhoneの組み合わせは非常に強力そうだ!

iPhone 5s/5cでサポートされる
800MHz帯の4G LTEの強味をあらためて強調

 ネットワークについては、「プラチナバンドLTE」こと800MHz帯の周波数を用いたLTEネットワークの強力さがアピールされた。詳しくは9月2日にほぼ同内容の記者発表会が開催されたため、そのときの記事を参照していただきたいが(関連記事)、電波が回り込みやすくて届きやすいほか、建物の中への浸透度も高いため、都心部で強味を発揮する。また、大半のエリアが下り最大75Mbpsに対応している。

auのプラチナバンドLTEをあらためてアピール

 さらに800MHz帯のLTEネットワークでは、すでに実人口カバー率で97%を達しているほか、今年度中の99%になる予定で、ほぼ現状の3G並になる予定だ。携帯電話で有利とされている700~900MHz帯の周波数は、俗に「プラチナバンド」と呼ばれるが、プラチナバンドでほぼ全国をカバーするLTEネットワークを現時点で築いているのはauだけ。当面は有利となる可能性が高い。

会見場の看板もこのとおり、800MHzとプラチナバンドのアピール

【9/13 16:15追加】 auから端末代金が公開

 発表会ののち、auのウェブサイト上でiPhone 5s/5cの価格が公開されている。

 iPhone 5s、iPhone 5cともに、16GBモデルを新規購入時は実質0円となるが、iPhone 5cの16GBモデルの一括購入価格は5万2920円(2205円×24ヵ月)。iPhone 5sからは約1万5000円安価で、iPhone 5と比べても約9000円安いが、“廉価版”的な扱いでないことがあらためてわかる。

iPhone 5sの価格表

iPhone 5cの価格表



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