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au、LTE戦略を説明 次期iPhoneが800MHz対応なら「ダントツ」

2013年09月02日 21時30分更新

文● ASCII.jp編集部

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KDDI田中孝司氏

 KDDIは今年前半に相次いで発生した通信障害への対策が一段落したことを受け、同社のネットワーク戦略について、代表取締役社長の田中孝司氏自らがメディア向けに説明を行なった。

 4~5月に発生した障害はLTE基地局を制御するMME(Mobile Management Entity)と呼ばれる装置のソフトウェア不具合によるものだが、MMEの容量不足が復旧に時間を要した側面もある。そこでこのMMEを6月時点の19台から8月末には60台まで増加。さらに引き続き増強を進める。

 また、この増強の間、新しく基地局を建設しても、メインの設備につながないという状況も発生していたというが、MME増強が一段落したことで、8月中旬以降に数千単位の基地局の稼動を開始し、ネットワークの状況は急速に良化しているはずとする。

6月時点で公表していた障害対策を前倒しで完了。MMEを大幅に増設した
これからは障害対処とともに強化するフェーズとする。特にイベント対策には力を入れている。コミケの“俺妹”基地局は好評だったと発言

800MHz帯のプラチナLTEで
年度内に3Gとほぼ同じエリアを実現する

 今後のKDDIのLTEネットワークについては、「どこでもつながる力」「超高速でつながる力」「こだわりのつながる力」という3つの「つながる力」をテーマとして語る。

「つながる力」のベースとなるのが、3つの周波数を用いたLTEネットワーク。特にベースとなるのが800MHz帯だ

 このうち最初の「どこでもつながる力」を支えるのが、モバイル業界ではプラチナバンドとも呼ばれる、800MHz帯の電波を用いたLTEネットワークだ。同社の800MHz帯のLTEネットワークは、当初から10MHz幅を全国で利用し、ほぼ全域で下り最大75Mbpsの速度を実現している。

 またサービスエリアという観点でも、2013年8月末時点で実人口カバー率ですでに97%まで達しているが、2014年3月末に99%を目指す。97%と99%では2%しか違いがないように見えるが、その2%の大半は人口が少ないエリアであり、面積でのカバー範囲では1.5倍にもなる。この99%の達成で現状の3Gのカバーとほぼ同等になるのではとしている。

電波が飛びやすい800MHz帯で現行の3Gのエリアをほぼカバーするとのこと

 つづく「超高速でつながる力」については、800MHz/2.1GHz/1.5GHzという3つの周波数を活用することで、混雑時でも快適なLTEネットワークを構築する。特に2.1GHz帯は合計で20MHz幅の周波数を持っている。もっとも3Gからの移行があるため、20MHz幅をすぐに全部LTEで利用することはできないが、75Mbps、112.5Mbps、150Mbpsと地方を中心に高速エリアを拡大していく予定だ。

iPhone同士ではやや苦戦も伝えられるauだが、3つの周波数を合わせれば、圧倒的とアピール。また、2.1GHz帯については高速化も進める

 そして3つ目が「こだわりのつながる力」。実際のスマホユーザーにとって一番の肝心なのは、自分が普段利用する場所でつながるかどうかに尽きる。そこで屋内の接続にこだわり、屋内施設や地下街のLTE化をこまめに進めているという。

 なかでも都心部の地下鉄では、駅ホーム/駅間とも99%のエリアがLTE化しており、安定してLTEで利用できることをアピール。また、東海道新幹線の東京-新大阪間はトンネル区間も含め、高速移動中もほぼ全域でLTEを利用可能にすることにこだわっている事例を公開した。

東海道新幹線での移動や地下鉄など、つながる場所についてもこだわりを見せる。ちなみに東京-大阪間の移動で、3Gに切り替わる平均回数は2.1回とのこと

800MHz帯を含めれば「ネットワークはダントツ」
次期iPhoneでも対応の可能性は高い!?

 さて、ここで問題となるのが、周波数の対応についてだ。auのAndroidスマートフォンは、今年の夏モデルからは上記3つの周波数に対応しているが(夏モデル以前は800MHz/1.5GHzに対応)、iPhone 5では2.1GHz帯しか利用できない。そのため、次期iPhoneでの対応に注目が集まるが、「じゃあ、この後のiPhoneはどうなるんだと思われるでしょうが、ちょっとそれは言えない」と苦笑交じりで話す。

 ただ、同社のLTEネットワーク戦略に800MHz帯対応は不可欠である点は認めると同時に、もし800MHz帯に対応すればという前提で、「(他社と比べて)KDDIのネットワークはダントツになるのではないか」「我々が有利な時期は相当長く続くのではないか」と大きな自信を見せており、期待を持っても良さそうな印象を受けた。

 なお、既存のiPhone 5ユーザー向けに2.1GHzのエリアも充実させるとしており、2013年度末時点での目標として掲げられてきた80%というカバー率を80%半ばに引き上げ、それ以降もさらに充実させたいとしている。


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