使い勝手は普通のデジカメと同じ
ただしライブビューの遅延は気になる
気になる使い勝手だが、スマホに装着した状態では普通のデジカメとあまり差はない。
ただし、ライブ画像の転送に無線LANを使用しているため、完全にリアルタイムな画像ではなく、ワンテンポ程度の画像の遅延が生じるのがネック。速く動く被写体を追いかけるような状況だとフレーミングに収めるのはきつい状態になりがちだ。
また、分離できる利点を生かし、手を伸ばして離れた場所の撮影を行なうのに便利だが、片手でレンズを持つため、不安定になりがちな点や、レンズを持つ手と、スマホを持つ手で両手が塞がってしまうのも難点だろう。
最近のデジカメはバリアングル液晶モニターを備えている機種も多く、アングルの自由度は実際にはそれほど差は出ないと思える。
前述のとおり、DSC-QX10は2万5000円前後、DSC-QX100が5万5000円前後という予想実売価格であるが、現在QX10同等のWX200が実売で1万8000円前後、QX100同等のRX100 IIが6万円前後で売られている。
一部の撮影機能が使えないことを考えるとちょっとコストが高い気もするが、スマホのアクセサリー的感覚で考えると結構面白いとも思える。
SNSサービスへの転送のしやすさもポイント。スマホに転送してある画像ならばギャラリー経由での転送になるため、内蔵のデジカメで撮影した場合とほとんど変わらない。加えて、PlayMemories Mobileで撮影後のプレビュー画面からも転送作業を行なえるのは便利だ。
なお、スマホとの接続はダイレクトモードとなるため、撮影した画像をSNSなどにアップしたい、という場合はいったんカメラとの接続を切り、3G回線や無線LANルーターなどに接続しなおさなければならない。
この操作自体、Android端末ならPlayMemories Mobileからホーム画面に切り替えたり、ホーム画面から再びPlayMemories Mobileを立ち上げたりすれば自動的にカメラとの接続がオン/オフされるので難しくはない。
スマホで高精細な画像や光学ズームを使いたいならおススメ
スマホの対応OSは、Android 2.3以上、iOS 4.3となる。Android 2.3というと昨年前半のモデルで多く採用されたOSであり、正直その頃のスマホのカメラ機能はあまり高画質とは言えなかった。
また、最近のスマホのカメラは高画質になってきたとはいえ、精細度ではまだコンデジに劣る面も多々ある。光学ズームが使いたいという人も結構多いはずだ。
SNSサービスにスマホ内蔵デジカメよりも高画質な画像を簡単に転送したい人にはもちろんだが、古い(もしくは新しい)スマホのカメラ機能を簡単にグレードアップできるという意味でも、なかなかおススメの製品だ。
機種名 | DSC-QX100 | DSC-QX10 |
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イメージセンサー | 1型 Exmor R CMOS 2020万画素 |
1/2.3型 Exmor R CMOS 1820万画素 |
レンズ | Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 光学3.6倍 f=28-100mm |
Sony G Lens 光学10倍 f=25-250mm |
ISO感度設定(iAuto) | ISO 160-25600 | ISO 100-12800 |
動画 | MP4 12M(1440×1080/30fps) | |
フォーカスモード | シングルショットAF、マニュアル、タッチAF | シングルショットAF、タッチAF |
撮影モード | Superior Auto/Intelligent Auto/Program Auto/Aperture Priority/Movie Mode | Superior Auto/Intelligent Auto/Program Auto/Movie Mode |
無線LAN | 内蔵 | |
NFC | 内蔵 | |
本体サイズ | 幅62.5×奥行55.5×高さ62.5mm | 幅62.4×奥行33.3×高さ61.8mm |
重量(メディア、バッテリー込み) | 179g | 105g |