基本はオートでの撮影のみ
エフェクト系機能も利用できない
肝心のカメラ機能部分だが、2つの機種での違いは撮像素子とレンズの組み合わせだ。
DSC-QX10は「ソニーGレンズ」ブランドの25-250mm相当の光学10倍ズームを採用。撮像素子は1/2.3型約1800万画素で、同社の人気コンデジ「サイバーショット WX200」と同等の性能を持っている。
DSC-QX100のレンズはカールツァイスブランドで、29-105mm相当の光学3.6倍ズームを採用。撮像素子は1型で約2020万画素となる。こちらも人気のコンデジ「RX100 II」と同等の性能で、ともに裏面照射型CMOSセンサーを採用している。
本体サイズの小さいほうが光学10倍ズームで、大きなほうが3.6倍ズームと、見た目とは反対の印象だが、撮像素子サイズの差は画質に直結しているため、カールツァイスブランドの3.6倍ズーム採用のQX100のほうが高画質な画像を記録できるだろう。
撮影機能は基本的にオートが主体。サイバーショットでお馴染みの「おまかせオート」「プレミアムおまかせオート」「プログラムオート」が設定可能で、QX100では絞り優先オートが使用可能になる。
プレミアムおまかせオートでは、シーンを自動的に認識して、複数回のシャッターを切るマルチショット系の機能も利用することができる。
一方で、設定に関してはプログラムオート時(QX100では絞り優先オートも)にホワイトバランスの設定が行なえるだけで、基本的にはフルオートで使用するのが前提。ISO感度の設定もできない。
そして、WX200やRX100IIで利用できる「ピクチャーエフェクト」や「マイフォトスタイル」といったエフェクト系の機能は使用できず、本体を振ることでパノラマ写真が撮れる「スイングパノラマ」も利用できない。
このあたりはアプリ次第だと思われ、今後エフェクト系の機能を利用できるようバージョンアップされたりする可能性もなくはない。
また、両機種をコントロールするアプリケーション開発用のAPIを公開していることもあり、ソニー以外から対応するデジカメソフトが出てくれば、何かしらのエフェクト系が利用できる可能性もある。
スマホにオリジナル画像を転送可能だが
レスポンスは落ちる
カメラの記録媒体はmicroSDカードで、挿入したカードには記録解像度の設定値で画像が記録される。
スマホにはオリジナルのサイズのまま転送するか、縮小画像を転送するかを選択可能でき、「オリジナル」を選択すると記録解像度の設定値で記録したサイズのまま転送される。
「2M」を選ぶと縮小画像が転送される。記録画像のアスペクト比が3:2になっている場合には1616×1080ドット、4:3の場合には1440×1080ドット、16:9の場合には1920×1080ドットだ。
転送にかかる時間は「2M」に設定していると4~5秒程度だが、オリジナルにしていると10秒以上かかってしまう場合があった。
また、カメラにmicroSDカードを入れていない場合には、スマホに転送される画像だけしか残らないので、メディアがある場合には「2M」で、ない場合には「オリジナル」で、といった使い方もあるだろう。
スマホに転送された画像の使い道の多くがSNSサービスへの画像転送ということも考慮するとあまり大きなサイスでなく、ほどほどのサイズであるフルHD解像度に近い大きさが便利だろう。