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Apple Geeks 第75回

日本語版「Siri」の一歩進んだ活用法を考える

2012年03月09日 12時00分更新

文● 海上忍

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Siriを離れた位置から「起こす」

 現在のSiriは、能動的に使うことに重点が置かれている。そのため、電話がかかってきても口頭で応対することはできないし、ロック状態のとき“起こす”こともできない。ホームボタン、またはヘッドホンの中央ボタンを長押ししないかぎり、受け付けてくれないのだ。これでは、クルマを運転するときに使えない。

 そこで思い付いたのが、ワイヤレスオーディオレシーバーの活用だ。ソニーのA2DP/AVRCP対応製品「DRC-BT30」をiPhone 4Sに登録しておけば、前面のボタンを押すと、離れた位置から“Siriを起こす”ことができる。

 副産物(?)として、饒舌なSiriを黙らせることもできる。カラクリは単純、ワイヤレスオーディオレシーバーにヘッドフォンやスピーカーを接続しなければいいのだ。こうすれば、Siriはひたすら寡黙な秘書として働いてくれるはずだ。

Bluetooth 2.1+EDR対応のワイヤレスオーディオレシーバー「DRC-BT30」なお、DRC-BT30は現在生産完了しており、後継としては「DR-BT63EX」「DR-BT63EXP」がある

これで、ワイヤレスオーディオレシーバーからSiriを「起こす」ことができる

標準設定時、ロック画面上のSiriから
個人情報を引き出せる点に注意

 Siriは賢いが、少々おしゃべりだ。試しに、周囲の誰かからiPhone 4Sを拝借し、「私は誰」と話しかけてみよう。iPhone 4Sの持ち主が、Siriの設定画面で「自分の情報」を登録済みの場合、「あなたは○○でしょう?」などとメールアドレスや電話番号をただちに表示してくれる。気になるのは、標準設定のままでは、ロック状態のときでも実行できることだ。

 さらに試してみると、「連絡先」に登録された情報は、このやり方で表示できることが分かった。個人名の一部、たとえば「鈴木さん」とか「山田さん」などとアタリを付ける必要はあるが、「○○さんの連絡先を教えて」で個人情報を引き出せる。もし、目を離したわずかな隙にこの手口で情報を探られたら……。

 この問題を回避するには、『設定』→「一般」→「パスコードロック」を選択し、パスコードをオンにしたうえで「Siri」の項目をオフにすること(デフォルトは「オン」)。このとき、「パスコードを要求」するまでの時間をできるだけ短くしておくことにも留意しよう。

デフォルトの設定では、ロック画面で「私は誰」と尋ねるだけで持ち主の個人情報を引き出せてしまう

パスコードロックの画面でSiriをオフにしておくと、セキュリティーが向上する


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