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Apple Geeks第183回

アップル製デバイス連携の鍵、「Continuity」とは?

2016年08月05日 10時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu)、編集●ハイサイ比嘉

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

着々と進化する「Continuity」

 ご存知のとおり、Appleは「複数のハードウェアとひとつのソフトウェア」を軸に製品展開することを基本戦略としている。複数のハードウェアとはMacとiPhone、iPadとApple Watchであり、ひとつのソフトウェアとは「OS」だ。実際のところ、ソフトウェア(OS)はひとつではないが、カーネルなど基盤部分はおおむね共通であり、各種フレームワークの共用化も進んでいる。そのうえハードウェアごとに最適化が行なわれるため、エンドユーザーが手にする機能は異なるものの、ソフトウェアとしての体系は同じだ。

 とはいえ、機能レベルでの「共用化」が進んできたのは最近の話。以前は同じ手法とリソースを使いアプリを開発できたとしても、ハードウェア間の通信/連携は他のプラットフォームと大差なく、せいぜいファイルフォーマットの違いで苦労しない程度だったが、Bluetooth LE(Low Energy)の出現が状況を大きく変えた。一貫性(Continuity)と総称される機能群がそれだ。

 第1弾は「AirDrop」。OS X Lionのとき登場した当初は、Wi-Fiのアドホックモードを利用するファイル転送機能という位置付けだったが、iOS 7以降のAirDropはBluetooth LEを使用する。低消費電力のBluetooth LEで近くのiOSデバイスを検出し、ファイル転送など通信速度が重要な処理はWi-Fiにハンドオーバーして行なう、というスキームに衣替えしたのだ。

 iOS 8/OS X Yosemiteのときに投入されたのが、「Instant Hotspot」と「Handoff」。前者はMacからの操作で(同じApple IDかつテザリングが可能な)近隣のiPhoneを検出、テザリングをMac側から有効にするというもの。後者はアプリの作業内容を(同じアプリが存在する)他のデバイスへ引き継ぐ機能で、iPhoneで書き始めたメールの続きをMacで書く、といった使い方を可能にする。

iOS 8/OS X Yosemiteで登場した「Instant Hotspot」。Bluetooth LEとWi-Fi、iCloudという3つの要素を活用している
こちらもiOS 8/OS X Yosemiteで登場した「Handoff」。アプリケーション間のデータ転送だが、基本構造はAirDropやHandoffと共通している

 そしてContinuityシリーズ第3弾とでもいうべき機能が、macOS SierraとwatchOS 3でサポートされる「Auto Unlock」だ。Apple WatchをMacに近づけるだけでロック解除できるというその仕組みは、AirDropやHandoff同様にBluetooth LEがトリガーの役割を果たしており、ユーザー認証もiCloud(Apple ID)で行なう。

 なお、Auto Unlockの動作には2013年以降のMacが必要とされ、Mid 2012以降が要求スペックのInstant Hotspot/Handoffから引き上げられているが、理由はいまひとつはっきりしない。特定のBluetoothチップでなければ動作しないのかどうかを含め、正式リリース以降に検証してみたい。

macOS SierraとwatchOS 3でサポートされる「Auto Unlock」。Continuityシリーズ第3弾とでもいうべきアプローチの新機能だ

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