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最新スマホが次々登場 Mobile World Congress 2012レポート 第14回

MWCで影が薄いインテル スマホCPUの競争はどうなる?

2012年03月01日 12時00分更新

文● オカモト/ASCII.jp編集部

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 クアルコム「Snapdragon」、Ti「OMAP」、Nvidia「Tegra」、Samsung、ST-Ericsson、ルネサスエレクトロニクス、そしてアップル「A5」……とスマートフォン/タブレット用のARM系プロセッサーは、端末自体の市場拡大とともに性能競争は激しくなる一方だ。

MWC内のインテルブース。立地的にはサムスン/LGブースと近い場所にあった

オッテリーニ氏みずから基調講演に登壇するなど、力の入れ方がわかる

 そんな状況にも関わらず、相変わらず影が薄いのがインテルだ。ARMとx86では根本的にアーキテクチャーが異なるとはいえ、モバイル業界に食い込めていない状況には長らく変化がない。

 とはいえ、もちろんインテルも歩みを止めているわけではない。MWCの会期中には同社社長兼CEOのポール・オッテリーニ氏みずから基調講演を実施。「Medfield」のコードネームで呼ばれていたAtomベースのSoC「Atom Z2460」の動作クロックを2GHzにまで向上させるとともに、2013年にはAtom Z2460の2倍の性能を持ち、LTEへの対応も可能な「Atom Z2580」をリリースすると発表。さらに「Atom Z2000」という廉価版も投入する。

インテルリファレンスのAtom Z2460搭載スマートフォン

 インテル製SoC搭載端末でのパートナーでは、1月のCESの時点で公表されたモトローラ・モビリティとレノボに、今回のMWCでZTE、Orange(フランスの通信キャリア)、Lava International(インドのメーカー)の3社が加わった。

 しかし、今回のMWCでは上記のメーカーのブースも含めて、目立った展示はなし。インテルのブースは、CESの際と同様のレファレンスモデルとレノボ製端末が用意されていたが(OrangeとLavaの端末はレファレンスモデルとの違いがよくわからなかった)、注目度は決して高くなかった。

OrangeやLava製の端末も展示されていたが、正直違いがよくわからなかった

リファレンス機を触ってみる限り、ごく普通で高速なAndroid端末という感じ。Angry Birdsも普通に動いていた

こちらがそのスペック表

OSのバージョンは2.3.7だった

 ARM陣営はWindows 8という武器を得て、さらに強くPC界に侵攻してくることが予想できる。スマートフォンの1ユーザーとしては、より高性能(で省電力)な端末が入手できればそれでいいのも確かなので、インテルの頑張りにより、さらなる性能競争が発生することを期待したい。

展示マシンの中でもうひとつ謎だったのが、「Atom Z2610」を搭載するというLenovo「IdeaTab K2110」。Z2610自体も謎だ。Android 4.0を搭載しており、やはりAndroidタブレットとして普通に動かすことができ亞

背面にはこんな模様が。サンプル機なので、正直デザインなのかどうかも不明だ


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