キーボードはアイソレーションタイプだが、X100e/Edge 11のものとは違うもので、「ThinkPad X1」に採用されている6列キーボードに近い。主要キーは下部が丸くなったキートップで、ファンクションキーは従来の楕円形から長方形となった。キーピッチは19.5mm、ストロークは2mmで従来と変わらずタイプしやすいものである。
なお「Insert」や「Pause」「ScrLock」などのキーは割愛されて、本来はアプリケーションキーがあるべきところに「PrintScreen」キーが配置されているので、使う人にはありがたいが戸惑う人もいるだろう。
トラックポイントとタッチパッドを一体化した「ウルトラナビ」にも変更があり、タッチパッドが「クリックパッド」(タッチパッドの下端を押し込むとボタン操作)となった。操作性はそれほど変わらないものの、ディスプレー部を閉じた状態から開くときに、タッチパッドボタンに引っかからなくて済む。
X100eを1年あまり使ってきた筆者の感想ではあるが、デザイン面で今まで気になっていた点がほとんど改善されているのは、うれしくもあり悔しくもある(笑)。価格はさほど変わっていないものの、全体の質感はかなり向上して、ネットブック的なイメージは完全に払拭された。
CPU内蔵GPUの実力は
思いのほか高い描画性能!
ThinkPad X121eの中小企業向け、および量販店向けインテルモデルのCPUは、2コア/4スレッド動作のCore i3-2357M(1.30GHz)を搭載する。Sandy Bridge世代の低消費電力プロセッサー(TDP 17Wクラス)としては、現時点で最も高パフォーマンスであり、GPUとしてIntel HD Graphics 3000を内蔵する。
なお、ベンチマークテストを実施したのは評価用試用機(中小企業向けインテルモデル「30456FJ」)ではなく、直販サイト経由で個人的に購入したカスタム仕様機(直販モデル)である。CPUは同じだが、メモリーを標準の2GBから4GBへ増量(最大8GB)。HDDも320GB(5400rpm)から320GB(7200rpm)へ、同じく標準では3セルのバッテリーを6セルに変更している。またOSもWindows 7 Professional 32bit版から、Home Premium 64bit版にしてある(指紋センサーはなし)。そのため、法人向けモデルとはテスト結果に違いがあることをご了承いただきたい。
まずは、Windowsエクスペリエンスインデックスからチェックしよう。基本スコアは「4.8」(CPU)となかなか良好だ。グラフィックスも「5.2」(グラフィックス)に「6.1」(ゲーム用グラフィックス)と好成績である。メモリーとHDDはどちらも「5.9」だが、カスタム構成が活きている。メモリーのデュアルチャネルを利かせるためにも、4GBメモリー(2GB×2構成)をおすすめする。
総合ベンチマークテスト「PCMark 7」の結果は、総合スコアが「1656」。オフィスアプリを機敏に動かせる程度のスコアであり、ビジネスモバイルとしては十分な結果となった。
PCMark 7 Professionalのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Lightweight | Productivity | Creativity |
1656 | 1272 | 844 | 3367 |
Entertainment | Computation | System storage | |
1738 | 5621 | 1600 |
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