荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第209回

パナの最新ミラーレス一眼「DMC-G3」で猫を狙う！

タッチAFがG3のいいところ

14-140mmの高倍率ズームレンズを装着し、液晶モニターを開いたG3。こんな風に開く。惜しむらくは、カメラの向こうを歩いている黒猫。しまったっ。カメラを撮ってて猫を撮りそびれたっ

　では、高倍率ズームレンズを持って外に出てみよう。G3が楽しいのは、なんといっても液晶モニターが開くことと、タッチ操作でAFできること。

　しゃがんで、液晶モニターを開いて、画面をタッチして猫にピントを合わせて、タイミングを見計らって撮る。完璧。

　ちなみに、撮りに行ったのは台風一過の涼しい日。さすがに炎天下の日向猫はここまでキリッとしてないからね。

日差しの下の猫はキリッとしててかっこいい。駐車場の片隅でのんびりしていた猫をちょっと離れて望遠で狙ってみた（2011年7月 パナソニック LUMIX DMC-G3）

　猫は夜の方が目が丸くてくりくりしていてかわいいと言われるけど、目が糸のように細くなっている昼間の猫もよいもんです。

　さすがに太陽がまぶしいのか、背を向けていたんだけど、声をかけたら一瞬振り向いてくれました。

　G3がいいのは、EVFも持っていること。望遠にして動いてる猫を追いかけたいときは、アイピースをちゃんと覗きたい。その方が視線とレンズの方向が一致するので確実に追えるのだ。

いきなり木を降りはじめたので慌てて撮影。AFがけっこう速いのでこういうときも何とかなる。望遠で狙うときはEVFがいいね（2011年7月 パナソニック LUMIX DMC-G3）

　屋根の上にいた猫を狙っていたら、突然横の木に飛び移って降りてきた。分かれた幹の間から顔を出した瞬間を狙ってパシッ。

　G3ってミラーレス機にしてはAFが速いのもいい。飛び降りる寸前の真剣な表情を撮れた。

　G3が便利なのは、液晶モニターを横に開くと、縦位置でのローアングル撮影が簡単にできるところ。グリップを上にして縦に持ち、液晶モニターを下に開き、左手でタッチAFして猫目線で撮る。

車の脇で日向ぼっこしてた猫。この写真の数秒後に、毛玉を吐き出しました。まあ猫にはよくあること。写真で見ると、不思議な表情になっててかわいい（2011年7月 パナソニック LUMIX DMC-G3）

　こっちをじっと見つめながらも、舌を半分出して妙な顔をしているのは、実は毛玉を吐く寸前だから。おなかの毛玉を吐き出そうとして口を半開きにしてるとこに、わたしが登場しちゃったのだ。すまんすまん。でもおもしろい顔を撮れたのでよし。

　この夏はこのG3をメインに猫を狙ってみるとしよう。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』（MdN）、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』（翔泳社。共著）、『東京古道散歩』（中経文庫。2010年4月27日発売）。Twitterアカウントは@ogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei。