11月も半ばに差しかかり、日が短くなり、17時になるともう夜の帳が降りてきちゃって、猫を見つけても暗くてうまく撮れない季節なわけである。
逆に言えば、夜の猫を撮れる季節だ。日が暮れてもふらふら散歩している猫を見つけたら……撮る。
さすがに歩いている猫は超高難度だけど、座ってたりくつろいでたりしてくれれば、なんとかなる。
夜の猫を撮るには、まずは明るいレンズ。コンパクトデジカメでも広角側が明るければ大丈夫。ズームは広角側に固定。広角の方がレンズが明るいし、ブレにくい。
次はPモードかAモードか、とにかくフルオートじゃないマニュアル系モードにして、ISO感度を上げる。できるだけ上げる。ISO1600か3200くらい。ISO感度を上げると画質は落ちるけど、ブレるよりはマシ。ノイズが出たら出たで、その方が夜っぽくていいじゃん、というくらいの気持ちで。
手ブレは手ブレ補正機構ががんばってくれますように、猫がそのままじっとしててくれますように、と祈りながら撮るべし。思わぬところでブレちゃうこともあるから、何枚も撮っておくべし。
というわけで、まずは夜の墓場の猫から。ちょっと怖いけど。
たまたま墓石の上に猫が乗っかっているのが見えたので、そっと撮らせてもらった。
そうそう、AF補助光は猫が驚くことがあるのでオフにしておくこと。
でもやはり夜猫を撮るなら、レンズ交換式カメラに明るい単焦点レンズをつけたい。それだけで圧倒的に撮りやすくなるから。
この公園猫なんかがそう。
夜の公園で、一番明るい街灯は後ろにあって、猫は逆光状態で、普通に撮ると猫が暗くなっちゃうから、思い切りプラスの補正をかけて、慎重にピントを合わせて、手ブレしないようそーっと撮る。
三脚がなくても、息を止めてそーっと撮ればなんとかなる……かもしれません。
あとは光の加減。夜はどうしても街灯や家や建物の光に頼ることになるわけで、猫が影に入っているとなかなかつらい。
たまたまいい感じで光が当たってくれると写真に雰囲気が出る。左手にあるおうちのリビングの灯りが大きく漏れていたので、それを使って撮ってみたのがこちら。
あ、もちろん知り合いのおうちであります。他人の庭に勝手に入り込んだわけじゃないので、不審者として通報されてもおりませんです。為念。
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